*

東北楽天の快進撃と千葉ロッテの低迷を分析する

公開日: : プロ野球

2017年のパリーグは、5月10日終了時で東北楽天が貯金12をもって首位を走る。逆に千葉ロッテはチーム打率.187と大低迷し、最下位に沈んでいる。対照的なスタートとなった両チームについて、石毛宏典氏、日野茂氏に聞いた。

チーム成績比較

まず、千葉ロッテの打撃成績を見ると、打撃の低迷がチーム状況に繋がっているのはすぐにわかる。特にチーム打率は記録的な低迷となっており、本塁打数、打点も他球団に大きく離されている。また出塁率も低く、奪った四球なども少なく、出塁して足を使ってという事もできていない状況である。

打線を見てみると、昨年までチームの軸であったのは、3番・角中選手と4番・デスパイネ選手だったが、デスパイネ選手が福岡ソフトバンクに移籍し、打線は元々不安視されていた。そこへきて角中選手も故障で離脱となり、鈴木大地選手が4番を打つなど、緊急事態となっている。

またもともとは投手で守るチームで、涌井選手、石川選手にルーキーの佐々木投手など自慢の投手陣を持っていた。しかし石川投手は不調で3敗、涌井投手は1勝3敗と、打線の援護がない事もあるが、防御率も6球団ワーストとなっている。特に四球の多さが目立つ。

 

次に東北楽天を見るとチーム打率がトップだが、他の数字が他球団より良いかというとそうではない。投手についても防御率は3位となっている。しかしホールドポイントが他球団より多く、リリーフが奮闘していることがわかる。また四球の数は最も少ない。

 

ポイントは早打ち

楽天とロッテのデータを比較すると、打者では三振の数が楽天が164、ロッテが234。投手でも与四球の数が楽天は86、千葉ロッテは129となっている。

石毛氏は現在のパリーグの戦いについて、「打者が早打ちの傾向」と話した。また楽天の投手陣については、とにかく早い段階で追い込んできていると分析した。ストライクゾーンに思い切りのよい球を投げ込むことを意識している。また楽天のバッターについても、「早打ちで追い込まれる前に勝負しようとしている」と話した。

逆に千葉ロッテについて日野氏は「バッターが手を出さずに追い込まれ、そして三振をしている」と話し、投手が四球が多い事についても、考えすぎの傾向がある、と話す。打撃、投手ともに消極的だという。

投打ともに早いうちに勝負を決める楽天と、投打ともに待って勝負しようとするロッテ、今のところ、その差が出ているのではないかと分析した。

選手個々の力の差、現在の調子の差は当然あるが、全体的な戦い方の雰囲気が、チーム状況に現れてしまっている所もあるだろう。

(Professional baseball view 編集部)

関連記事

育成ドラフト指名選手の1年目での支配下登録

巨人は2015年ドラフト会議において育成ドラフト8位で指名し、育成枠で契約をしていた長谷川潤選手と支

記事を読む

育成ドラフト指名選手の支配下登録率はどのくらいか?

 2014年のドラフト会議は育成ドラフト会議で23人が指名されました。各球団の新入団選手発表でも紹介

記事を読む

元プロ野球選手談話、「ロッカールームの歴史」

野球塾のZEROベースボールアカデミーには、日野茂顧問、清水宏悦校長(元大洋、西武)、上田浩明コーチ

記事を読む

プロ野球の世界で生き残るために必要な事

 プロ野球では12球団の新人選手発表が滞りなく行われ、ほぼすべてのイベントは終了した。そして新人は年

記事を読む

期待が不安を上回る、3月を楽しもう!

 いよいよ3月に入る。日本の場合、多くの物事の1年間の活動が3月で終わり、4月から新しい1年が始まる

記事を読む

野球の魅力 ~人vs人の世界~

 野球の魅力の一つに、チーム競技でありながら個人競技の魅力を持つ点があります。そしてそれは、「誰にも

記事を読む

12球団の開幕前の想定と開幕してから ~セリーグ編~

 プロ野球も開幕して2週間が過ぎ、対戦カードも一巡した。各球団とも開幕前に想定した力が出せているチー

記事を読む

浅村選手、炭谷捕手などFA移籍でどうなるライオンズ、石毛宏典氏が語る

今年、パリーグを10年ぶりに制覇した埼玉西武、浅村選手、山川選手、秋山選手などを中心に、かつての黄金

記事を読む

横浜DeNAが2011年に獲得した高校生選手を自由契約に

 横浜DeNAは2011年に高校生8人を指名したものの、ドラフト1位の北方悠誠投手や帝京の伊藤拓郎投

記事を読む

野球キャンプイン

日本人コーチが外国人選手に教えているもの

日本のプロ野球には、毎年多くの外国人選手がプレーをしています。昨年は東京ヤクルトのバレンティン選手が

記事を読む



  • 解説者:日野茂氏(元横浜ベイスターズヘッドコーチ)


    解説者:石毛宏典氏(元西武ライオンズチームリーダー、オリックスブルーウェーブ監督、四国アイランドリーグ創立者)

    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」
    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」


    取材協力:元プロ野球選手が教える野球塾
    「ZEROベースボールアカデミー」
浅村選手、炭谷捕手などFA移籍でどうなるライオンズ、石毛宏典氏が語る

今年、パリーグを10年ぶりに制覇した埼玉西武、浅村選手、山川選手、秋山

日野氏は金足農・吉田投手、石毛氏は浦和学院・渡邉投手を評価

プロ野球ドラフト会議が近づいてきた。今年も多くの選手が注目される中で、

石毛宏典が西武の戦いに「普段通りやるしかない」

10年ぶりにパリーグ優勝を飾った西武ライオンズ、かつての黄金時代のキャ

石毛宏典氏と日野茂氏が根尾選手と小園選手を評価

夏の甲子園が終わり、U18アジア大会を戦う選手たち。その中で、西武ライ

盗塁:バッテリーとランナーの3.3秒の攻防

盗塁は、日本の野球に置いて、チャンスを広げ、得点を挙げるために重視され

→もっと見る

PAGE TOP ↑