今年はドラフト不作の年?
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アマチュア野球
大学野球リーグもスタートし、今年のアマチュア野球シーズンが本格的に開幕した。昨年は創価大・田中正義投手や、履正社・寺島成輝等を中心に注目選手が多く豊作の年と言われ、そして今年は不作の年という声も聞かれる。
不作の年?
今年は高校生では10年に一人の逸材と言われる清宮幸太郎選手がおり、野手で注目される選手が何人かいる。また社会人でも、高校時代から注目されていたJR東日本の田嶋大樹投手などが注目されており、不作と言われるのは大学生の候補が少ない事から言われている。
確かにドラフト会議で指名される選手の中心は、高校生と大学生が中心となる。2016年は高校生46人、大学生42人、社会人17人、独立リーグ10人、2015年は高校生39人、大学生37人、社会人27人、独立リーグ13人が指名されており、いずれも高校生と並び数が多い。その大学生の候補が少なければ、全体的に不作という印象を受けさせる。
2013年のドラフトを見てみると、高校生の候補では松井裕樹投手、森友哉選手、山岡泰輔投手などが注目された。しかし、特に投手の候補は全体的に少ない印象で、野手も内田靖人選手、渡辺諒選手など注目された選手はほぼドラフトで指名されていた。ちなみに2012年は藤浪慎太郎投手、大谷翔平投手が注目され、2014年は安楽智大投手、高橋光成投手などが注目された。確かに前後の学年の選手の方が注目されていた印象を受ける。
その世代がそのまま大学4年生の世代となり、大学生が不作と言われるようになっている。たしかに大学の成績を見ても実績を積んでいる選手は少ない印象を受ける。
今年1年間
しかし、選手の数はどの学年も大きく変わりは無く、選手の体力なども大きく変わる事はない。前後の世代と同じくらい能力を持った選手はいるはずだと思う。しかし大学でも成績が残せていないのは、投手に限って言うと2012年、大谷世代の選手たちがエースとして君臨し、登板機会がなかなか得られなかったのではないかと思う。
また高校生も、来年は夏の甲子園大会が100回記念大会となり、どの高校も100回大会に照準を合わせて選手を獲得し、チームの中心にと、1年生の時から起用したりしていた。それにより上級生だった今年の3年生世代は、控えとなった選手もいるのだろう。
これら2つの理由で、高校生、大学生の候補選手が少ないという印象を与えている。
しかし高校3年生も大学4年生も最終学年にはレギュラーとして出場する選手がやはり多くなる。そしてこの1年にその力をぶつけてくる。実績こそ少ないかもしれないが、秋には新たなドラフト注目選手が出ているのではないかと思う。
頑張れ、高校3年生、大学4年生!
(Professional baseball view 編集部)
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