*

FA移籍について、石毛宏典氏に聞く

公開日: : プロ野球

今年はFAの移籍の話題が比較的目立った。埼玉西武のエースだった岸孝之投手が東北楽天に移籍、オリックスの主軸またはリードオフマンだった糸井嘉男選手が阪神に移籍、巨人は投手を二人獲得し、さらに北海道日本ハムの陽岱鋼選手の移籍も可能性が高いようだ。1994年にFAで西武から福岡ダイエーに移籍した石毛氏に聞いた。

FA移籍

まず選手がなぜ移籍をするかについていくつか石毛氏に質問をしてみた。

◎他球団からはどのように声がかかるのか

石毛氏:NPBによって公示されると、すぐに球団の担当から直接電話がくる。自分の場合には福岡ダイエーで監督を辞任しフロントに入った根本陸夫氏から連絡が来た。

◎なぜFAをするのか、そのきっかけは?

石毛氏の場合には西武ライオンズより、現役を引退して監督への就任要請があったが、現役としてプレーを希望しての移籍だった。ただし、他の選手のことを考えてみると、「選手は自分の評価というものを常に聞きたい気持ちがある」とのことだった。選手の評価というものは、選手自身では「例えば毎試合後に自分の査定をつけている選手なんていない。球団側はつけているので、その評価しかわからない」。従って、プロ野球全体では自分はどのような評価をされているのかを聞いてみたいという。

◎自分の評価をどのようにしていくのか

石毛氏:「他の選手の契約更改を見て、自分と比べる事になる」。例えば他球団のあの選手と自分の契約金を比較して、かなり差があれば評価がおかしいのではと思うようになる。正当な評価をしてもらうためにFA移籍を考える事になる。

◎移籍前の球団について

石毛氏:「球団には当然、恩を感じている」。今年のFA移籍でも、移籍する選手が涙を流す場面が見られたが、球団、指導者、チームメイト、ファンの姿が思い浮かぶし、これは当然とのことだった。

 

FA移籍の状況は?

1993年からスタートしたFA移籍の制度、2015年までの移籍については以下の表のようになっている。面白いのは石毛氏も含め西武からの移籍の数が非常に多い事だった。また獲得人数は巨人が圧倒的に多い。

今年も巨人への選手の移籍が目立つが、これについて石毛氏に行くと、「巨人は読売グループのスポーツ報知や日本テレビなどの企業があり、辞めた後の待遇が良い」とのことだった。西武が移籍が多い事については、意外という反応だった。理由は分からないという。

北海道日本ハムは、全体の年俸の枠などを考えており、若い選手を育て、高年俸になった選手が移籍をするような流れがある。ダルビッシュ有投手などがその例となり、来年には大谷翔平選手のメジャーリーグへの容認するのではないかと見られている。

球界の活性化策と、選手の権利を守るという意義があるFA制度、今後、どんな移籍があるのだろう。現在は年に5人前後しか移籍する選手がいないが、メジャーリーグのようにさらに活発になっていくのかなど、注目をしてゆきたい。

(記事:Professional-view Baseball 編集部)

関連記事

自民党へ逆提言、16球団に増やす為にこれが必要!

 自由民主党の「日本再生ビジョン」に、プロ野球の球団数を、静岡、北信越、四国、沖縄などプロ野球の無い

記事を読む

中畑清監督について、駒大の後輩・石毛宏典氏が語る

横浜DeNAの監督を4年間務めた中畑清監督が、前半は首位だったものの後半失速し、最下位に沈んだことを

記事を読む

小さな選手も大きな活躍ができる

高校野球では早稲田実の清宮幸太郎選手と、履正社の安田尚憲選手が活躍を見せ、早くも来年のドラフトの目玉

記事を読む

日本人打者よ、空振りやエラーをしてさらに上を目指せ!

 プロ野球はオールスター出場選手がすべて決定した。投手陣では大谷翔平投手をはじめ、菅野智之投手、則本

記事を読む

選手の故障の昨今

 左前腕外側部橈側手根伸筋損傷、右膝蓋靱帯炎、右前距腓靱帯損傷、現在のプロ野球選手は、病名も正確に、

記事を読む

インタビューに見るドラフト1位指名された選手の個性

ドラフト会議で1位指名された選手の、指名後のインタビューに興味を持った。ドラフト1位でプロ野球に入る

記事を読む

西武ライオンズはこれから上がっていく、石毛宏典氏が話す

西武ホールディングスの株主総会が行われ、西武ライオンズについて株主より厳しい意見が出たようだ。元西武

記事を読む

一流選手が名指導者になるために

 プロ野球ではよく、「選手として一流だった人は名指導者にはなれない」と言われることがあります。もちろ

記事を読む

2015年のドラフト会議はどうなるのか?

 2015年プロ野球ドラフト会議が10月22日に開催されることが決定した。昨年は早稲田大の有原航平投

記事を読む

石毛宏典氏が2016年シーズンを振り返る:セリーグ編

2016年のシーズンについて、元西武ライオンズの石毛宏典氏に振り返ってもらった。今日はセリーグ編。

記事を読む



  • 解説者:日野茂氏(元横浜ベイスターズヘッドコーチ)


    解説者:石毛宏典氏(元西武ライオンズチームリーダー、オリックスブルーウェーブ監督、四国アイランドリーグ創立者)

    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」
    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」


    取材協力:元プロ野球選手が教える野球塾
    「ZEROベースボールアカデミー」
no image
桐生第一・蓼原慎仁投手が甲子園のマウンドに

ゼロベースボールアカデミーで、小学校3年から6年間、野球の練

浅村選手、炭谷捕手などFA移籍でどうなるライオンズ、石毛宏典氏が語る

今年、パリーグを10年ぶりに制覇した埼玉西武、浅村選手、山川選手、秋山

日野氏は金足農・吉田投手、石毛氏は浦和学院・渡邉投手を評価

プロ野球ドラフト会議が近づいてきた。今年も多くの選手が注目される中で、

石毛宏典が西武の戦いに「普段通りやるしかない」

10年ぶりにパリーグ優勝を飾った西武ライオンズ、かつての黄金時代のキャ

石毛宏典氏と日野茂氏が根尾選手と小園選手を評価

夏の甲子園が終わり、U18アジア大会を戦う選手たち。その中で、西武ライ

→もっと見る

PAGE TOP ↑