*

石毛宏典氏の高校野球への提言

公開日: : 高校野球

8月が終わり、高校野球は新チームの戦いが始まっている。この夏も各地で、甲子園で多くの選手がプレーした。そしてその代表がJAPANのユニフォームを着て台湾で戦い、見事に優勝を果たした。

高校生にとっての晴れ舞台である憧れてきた甲子園、特別な場所は今年も暑くて厳しい戦いの中で、高校生がプレーしていた。

高校野球

週刊東洋経済の8月6日号にて高校野球の特集が組まれた。経済誌としての視点からの高校野球という事で興味深いものだった。その中で高校野球には、変わらないからこその価値、そして厳しい環境でプレーする事における価値が語られていた。今年夏の甲子園で、大会前のグラウンド練習で女子マネージャーがユニフォームを着て練習のサポートをしていたところ、高野連の関係者から注意を受け、ベンチへと下がっていったことが話題となった。

それも価値の一つといえる。これらの価値よってテレビでも高い視聴率を記録し、甲子園にも大勢の観客が詰め掛け、そして高校生たちも注目を集める。

しかし、石毛宏典氏は、「高校野球ってなんなのだろう」と疑問を呈する。

今年、駒澤大に入学した上野翔太郎投手は、昨年の夏の甲子園で中京大中京のエースとして3回戦まで勝ち上がり、その活躍で侍ジャパンU18代表入りすると、決勝のアメリカ戦でも5回1安打無失点と好投するなど注目された。しかし、駒大に来た石毛氏が上野投手を見ると、疲労で腕が上がらない状態になっていたという。現在は練習試合でも投げ始めているようだが、夏の甲子園の負担は大きなものだったことがうかがえる。

今年のU18アジア選手権でも、甲子園優勝投手の今井達也投手は明らかに疲労があり、フォームも崩れながらの投球となっていた。

高校野球への提言

変わらない事に価値のある高校野球に石毛氏は提言する。

「国体は甲子園の上位チームが中心に出場するのだから、甲子園は3回戦までにして、ベスト16からは秋の国体でやったらどうか?」と話した。

高校野球ファンやプレーをする高校野球の球児も、甲子園で頂点を目指す事に意味があると考え、この案にはいろいろな意見があると思う。甲子園で優勝投手になってもプロで活躍している選手もいる。しかし、夏の甲子園で負担がかかる選手もいる。

今は野球を続けるならば、高校野球は必ず通らなければならない道で、そうなると甲子園が唯一の目標となっている。しかし、例えばサッカーのユースチームのように、「国立」以外の道を目指す選択肢があっても良いと考える。

高校野球には間違いなく人々を感動させるものがあり、非常に価値がある。ただし、道はそれ1つではなく、選択肢を増やしてあげる事も必要だろう。

(Professional baseball view 編集部)

関連記事

選抜高校野球、注目候補の活躍はあまり見られず

 選抜高校野球大会の1回戦が、最後の登場となる東海大四vs豊橋工の試合ですべて終わった。出場32校す

記事を読む

高校野球選手の進路とトレンド

 高校野球選手の進路、有力な選手は昨年の段階で大学に推薦が決まっていたり、社会人への内定が決まってい

記事を読む

センバツ注目投手だった佐野日大・田嶋大樹投手を改めてチェック

2014年の第86回選抜高校野球大会は龍谷大平安高校の優勝で幕を閉じました。好投手がたくさんいました

記事を読む

甲子園でホームランを打つのは5000人に1人の奇跡

 夏の高校野球、今大会は既に10号ホームランが出ている。甲子園でホームランを打つ事ができるのは、全国

記事を読む

高校野球の監督の情熱

 済美高校の上甲監督が逝去された。1975年から宇和島東高校のコーチになると1977年に監督に就任、

記事を読む

東海大相模・小笠原慎之介投手を元プロ野球のスカウトが評価する

 今日は今年の高校生の左腕投手でNO1の声もあがる東海大相模・小笠原慎之介投手を、元西武スカウトの日

記事を読む

センバツで躍動するか、期待の大型遊撃手たち

センバツ高校野球大会の組み合わせ抽選が、今週の金曜日に迫った。左腕投手に注目が集まる中で、大型遊撃手

記事を読む

no image

高校野球の監督、コーチとなった元プロ野球選手

アマチュア野球指導資格の回復制度などにより、高校野球、大学野球の指導者になる元プロ野球選手が増えてき

記事を読む

代表に集った選手たちは、何を得たのか?

 8月の甲子園終了から約2週間、侍ジャパンU18代表が集まった。約17万人の高校野球部員の中から選ば

記事を読む

インコースを投げる投手vs打者の戦いは、日本の野球の将来を左右する

 春季高校野球関東大会では浦和学院が優勝を果たした。優勝の立役者となったのは、左投手の江口奨理投手と

記事を読む



  • 解説者:日野茂氏(元横浜ベイスターズヘッドコーチ)


    解説者:石毛宏典氏(元西武ライオンズチームリーダー、オリックスブルーウェーブ監督、四国アイランドリーグ創立者)

    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」
    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」


    取材協力:元プロ野球選手が教える野球塾
    「ZEROベースボールアカデミー」
浅村選手、炭谷捕手などFA移籍でどうなるライオンズ、石毛宏典氏が語る

今年、パリーグを10年ぶりに制覇した埼玉西武、浅村選手、山川選手、秋山

日野氏は金足農・吉田投手、石毛氏は浦和学院・渡邉投手を評価

プロ野球ドラフト会議が近づいてきた。今年も多くの選手が注目される中で、

石毛宏典が西武の戦いに「普段通りやるしかない」

10年ぶりにパリーグ優勝を飾った西武ライオンズ、かつての黄金時代のキャ

石毛宏典氏と日野茂氏が根尾選手と小園選手を評価

夏の甲子園が終わり、U18アジア大会を戦う選手たち。その中で、西武ライ

盗塁:バッテリーとランナーの3.3秒の攻防

盗塁は、日本の野球に置いて、チャンスを広げ、得点を挙げるために重視され

→もっと見る

PAGE TOP ↑