西武ライオンズはこれから上がっていく、石毛宏典氏が話す
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プロ野球
西武ホールディングスの株主総会が行われ、西武ライオンズについて株主より厳しい意見が出たようだ。元西武ライオンズの石毛宏典氏は、西武はこれから上がっていくと話した。
石毛氏が話す
石毛宏典氏は今年開幕前よりソフトバンクと西武を優勝候補に挙げていた。そしてふたを開いてみるとソフトバンクは快調に優勝に向けてひた走る中で西武は出だしに躓き、現在もBクラスに甘んじている。それでも石毛氏は西武はこれから上がってくると話す。
西武の課題は最初から明らかだった。ショートとライトだった。開幕からすぐの主なレギュラーを見ると
1番 センター 秋山翔吾
2番 レフト 栗山巧
3番 ファースト メヒア
4番 サード 中村剛也
5番 セカンド 浅村栄斗
6番 ライト 坂田遼
7番 指名打者
8番 キャッチャー 炭谷銀仁朗
9番 ショート 金子侑司
という物だった。この時の状態を石毛氏は「中軸もメヒア、浅村、栗山等の打順が入れ替わったり、ショートを金子にやらせたもののスローイングに難点があり、渡辺や木村などを使っていた。ライトも坂田や森、木村などを使っていたがうまく固定できなかった」と話す。
しかし、5月中旬から状況が変わったと話す。「鬼崎裕司がショートでハマった」と話した。安定した守備を見せショートの課題がうまった事で、チーム全体の守備のリズムが出た。また「ファーストに体の大きなメヒアを固定したことで、内野手もスローイングに余裕がでた」と話した。そしてショートでプレッシャーを受けていた金子は元々打撃があり、ライトを守る事で気楽に打てるようになった。
メンバーを固定できれば西武はソフトバンクにも負けないと石毛氏は話した。
森友哉の扱い
しかし石毛氏は新たな課題も指摘している。森友哉の扱いである。
交流戦に入りDH制があったり無かったする中で森をライトで使い始めた。たしかに打席での迫力があり、長打力も期待できるのだが、「これによりレギュラー陣が理解し始めていた自分の役割というものが、またずれてこないか心配をしている」と石毛氏は指摘する。
森友哉選手については、昨日の株主総会で「捕手として育てるべき」という意見が出たというが、石毛氏も「1軍は炭谷がマスクをかぶり続ける事で更に安定してくる。レギュラー陣が固まってきたこの時こそ、森は2軍でじっくりと捕手をやらせるべき」と話す。
レギュラーが固定するまで時間がかかってしまったが、このメンバーを固定して戦う事ができれば、最後は西武は上の方にいくと石毛氏は話した。中村剛也選手がケガで離脱するなどまだ予想できないことはたくさんあるが、西武が上位争いに絡んでいくだろう。
(記事:Professional-view Baseball 編集部)
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