*

石毛宏典氏、日本シリーズで一番強かったのは1985年の阪神

公開日: : プロ野球

 石毛宏典氏は、西武ライオンズの黄金期を戦い、11度の日本シリーズを経験し、8度の日本一に輝いている。斉藤、桑田、槙原のいた巨人や、川崎、西村、荒木のいたヤクルトなどと戦ったが、一番強かったのは、1985年に戦った阪神だったと話す。

石毛の日本シリーズ

石毛氏は1981年に入団し、1年目で打率3割に21本塁打を放ちレギュラーを取ると、1982年には西武ライオンズ初の日本一、そして1982年から1994年に西武を離れるまで8度の日本一に貢献している。対戦成績をみると以下のようになる。

年度 対戦相手 勝敗
1994 巨人 2勝4敗
1993 ヤクルト 3勝4敗
1992 ヤクルト 4勝3敗
1991 広島 4勝3敗
1990 巨人 4勝0敗
1988 中日 4勝1敗
1987 巨人 4勝2敗
1986 広島 4勝3敗1分
1985 阪神 2勝4敗
1983 巨人 4勝3敗
1982 中日 4勝2敗

 

 石毛氏は対戦した相手の中で、「中日と巨人は案外戦いやすかった」と話す。巨人とは斉藤、桑田、槙原の3本柱をぶつけられた1990年も4勝0敗で日本一を決めており、4度の対戦で3勝1敗だった。また中日は2度とも退けている。

そして「広島とは苦戦をしている。難しい相手だった」という。広島とは1986年と1991年に対戦し、2度とも退けているが、共に4勝3敗だった。特に1986年は1戦目で引き分けると、2戦目から4戦目までを落とし、0勝3敗と追いつめられる。しかしそこから工藤などの好投により4連勝して逆転で日本一となった。1991年も先に王手をされてから逆転している。

一番強かった相手を聞くと、「1985年の阪神が一番強かった」と話した。

投手も良かった

 1985年は西武が2勝4敗で阪神に敗れ、阪神は球団創設以来初の日本一に輝いている。リーグ戦では真弓、掛布、バース、岡田選手の打棒が爆発し、ホームラン30本以上、打率3割以上を記録、甲子園球場のファンも大いに盛り上がり、他チームを圧倒して優勝をした。

 対する西武も黄金期だった。打者では1番石毛、2番金森、3番田尾、4番スティーブとつづき、守りの要である伊東や辻がいた。若い秋山もサードのレギュラーを獲っていた。投手では東尾、小野、松沼博に若い工藤がおり、1982年、1983年に日本一に輝いている。

 リーグ戦が終わり、少し期間が開いての日本シリーズだったが、開幕は西武球場だったにもかかわらず阪神ファンが多くを占め、そんな中で戦いが行われた。

 確かに阪神打線はこのシリーズでも火を噴き、掛布、真弓が2本塁打、バースは3本塁打を打った。それでも4戦目までは3点差以内の接戦が続いていた。石毛氏はこの日本シリーズについて、「阪神は投手が良かった。池田、ゲイル、伊藤と好投手がそろっていた。」と話した。

故障の中で戦った

 そしてやはり「応援にも圧倒された」とも。石毛はこの日本シリーズで3本のホームランを放ち、敢闘選手に選ばれている。その中ではこんなエピソードがある。甲子園で行われていた第3戦、6回裏の守備でショート後方のフライを追った石毛と金森が接触、阪神ファンの歓声に声がかき消された。石毛は「たぶん足の靱帯がいってるな。プラプラになっていた」と話す。しかし監督の広岡は「行けるのか行けないのか!」と石毛に話、「行きます」と答えるしかなかった。

 しかし痛み止めを打ち、第6戦まで出場した石毛は、第6戦でもホームランを放ち、ショートを守り続け、敢闘賞を獲得した。

 それでもかなわなかった相手が阪神だった。一度きりの対戦だった阪神だが、今でも強く印象に残っているという。

(記事:Professional-view Baseball 編集部)

関連記事

石毛宏典氏が語る、スランプに落ちる瞬間と2年目のジンクス

プロ野球選手は143試合の長丁場を戦う、この間に何度か調子のよい時と悪い時を迎える。プロ野球で16年

記事を読む

鳥谷選手が抜ける意味

 プロ野球のストーブリーグで、大物選手の移籍や残留などのニュースがある。特に阪神の鳥谷敬選手は、長年

記事を読む

12球団の開幕前の想定と開幕してから ~セリーグ編~

 プロ野球も開幕して2週間が過ぎ、対戦カードも一巡した。各球団とも開幕前に想定した力が出せているチー

記事を読む

9人指名して6人が1軍昇格、東北楽天の2013年ドラフト

 東北楽天のドラフト4位ルーキー、古川侑利投手が1軍に昇格した。これで昨年、東北楽天が指名した9選手

記事を読む

野球の魅力 ~人vs人の世界~

 野球の魅力の一つに、チーム競技でありながら個人競技の魅力を持つ点があります。そしてそれは、「誰にも

記事を読む

西武ライオンズはこれから上がっていく、石毛宏典氏が話す

西武ホールディングスの株主総会が行われ、西武ライオンズについて株主より厳しい意見が出たようだ。元西武

記事を読む

石毛宏典が出続けた14回のオールスター

元西武ライオンズの石毛宏典氏は、ルーキーイヤーだった1981年から1994年まで、14年連続でオール

記事を読む

プロ野球選手の引き際

プロ野球選手の引き際は、長年プレーしてきたベテランであっても、自分の意思で決められる選手は少ない。石

記事を読む

2016年ドラフト指名選手を評価する

 元西武ライオンズの石毛宏典氏と、元西武スカウトの日野茂氏に、今年のドラフト会議で指名された選手につ

記事を読む

プロ野球開幕の緊張を味わいたい

プロ野球選手にとって、野球は楽しいのだろうか?率直に石毛宏典氏、日野茂氏に聞いてみた。すると・・・。

記事を読む



  • 解説者:日野茂氏(元横浜ベイスターズヘッドコーチ)


    解説者:石毛宏典氏(元西武ライオンズチームリーダー、オリックスブルーウェーブ監督、四国アイランドリーグ創立者)

    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」
    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」


    取材協力:元プロ野球選手が教える野球塾
    「ZEROベースボールアカデミー」
浅村選手、炭谷捕手などFA移籍でどうなるライオンズ、石毛宏典氏が語る

今年、パリーグを10年ぶりに制覇した埼玉西武、浅村選手、山川選手、秋山

日野氏は金足農・吉田投手、石毛氏は浦和学院・渡邉投手を評価

プロ野球ドラフト会議が近づいてきた。今年も多くの選手が注目される中で、

石毛宏典が西武の戦いに「普段通りやるしかない」

10年ぶりにパリーグ優勝を飾った西武ライオンズ、かつての黄金時代のキャ

石毛宏典氏と日野茂氏が根尾選手と小園選手を評価

夏の甲子園が終わり、U18アジア大会を戦う選手たち。その中で、西武ライ

盗塁:バッテリーとランナーの3.3秒の攻防

盗塁は、日本の野球に置いて、チャンスを広げ、得点を挙げるために重視され

→もっと見る

PAGE TOP ↑