インタビューに見るドラフト1位指名された選手の個性
公開日:
:
プロ野球
ドラフト会議で1位指名された選手の、指名後のインタビューに興味を持った。ドラフト1位でプロ野球に入る選手だからと言って、すべてが強気な選手だとは限らない。
ドラフト1位指名選手のインタビューやあいさつを見て
ドラフト1位指名された選手のインタビューや挨拶をみて、本当に個性があると感じた。
受け答えでいつもハキハキと明瞭に答えていたのは東北楽天のオコエ瑠偉選手で、オコエ選手は甲子園でスターになる前から、受け答えがうまい選手だった。甲子園でスターになってからも、インタビュー慣れをしたという事もあるだろうが、インタビューでのやり取りを見て聡明さを感じたスカウトもいた。
他にも、ロッテの平沢大河選手、中日の小笠原慎之介選手、福岡ソフトバンクの高橋純平投手も、額に汗をしながらも丁寧にはっきりと受け答えをしていた。
逆に大学生の選手は個性豊かだった。横浜DeNAの今永昇太選手は、高校野球時代は無名だったが東都のエースとして取材も多かったのだろう、またチーム内でもいつもめちゃぶりをされるキャラだったようで、インタビューで笑いを獲るなどしていた。記者団の前で「ゲッツ」も堂々と決めるなど、慣れと度胸の良さを感じさせた。
高山俊選手も、ドラフト会議で真中監督のミスによって交渉権を獲得した球団がすぐに変わるというハプニングがあったが、それに動揺はしたと思うが、淡々とインタビューを受けていた。金本監督のあいさつ時も少し臆する所はあったかもしれないが、さすがのドラフト1位指名選手だった。
巨人に指名された桜井俊貴投手も、質問した記者の目をじっと見て受け答えし、指名あいさつをした巨人の堤GMも「相手の目をじっと見る選手」として、気持ちの強さを感じたと話す。
対して広島の岡田明丈投手は、記者会見でも聞き取れない声で話すなどし、監督から「純朴な奴なので」とフォローを入れられていた。これだけ見ると不安になるかもしれないが、マウンドでは堂々とバッターのインコースに投げる強気な所もある。
オリックスの吉田正尚選手、ヤクルトの原樹里投手、西武の多和田真三郎投手、日本ハムの上原健太投手は報道が少なかったものの、大学生らしく慎重で明瞭な受け答えを見せた。
ヒーローインタビュー
これだけで選手のタイプを評価するのは難しいものの、今永投手は試合でも勢いに乗るととことん良いピッチングを見せてくれそうで、試合後のインタビューでもパフォーマンスが期待できるファンに愛される選手となりそうだ。オコエ選手もノリも良さそうで、こちらもヒーローインタビューが楽しみな選手。
高山選手などは活躍してもヒーローインタビューでは淡々と答えそうで、甲子園が盛り上がるかはわからない。鳥谷選手のように、キッチリと試合で結果をのこしそうだ。
この他の選手は、まだ個性がわからず、今の野球選手に多い優等生の受け答えをしそう。確かにそれによって好印象は持てるのだが、その中から自分の言葉やパフォーマンスを見つけて、ヒーローインタビューでもファンを獲得できるような選手になってほしい。
(記事:Professional-view Baseball 編集部)
関連記事
-
-
出場選手登録・抹消からチーム状況を見る、パシフィックリーグ
プロ野球は3月28日に開幕し3週間が経過しました。パシフィックリーグは4月21日終了時点で、福岡ソ
-
-
今年のドラフトは豊作か?
プロ野球キャンプでは昨年のドラフト会議で指名されたルーキー選手、特にドラフト1位で指名された選手が、
-
-
プロ野球の秋季キャンプはなぜ地獄なのか
プロ野球は既に秋季キャンプが始まっている。長いシーズンの戦いを終えたプロ野球選手が、「地獄」と称され
-
-
横浜DeNAの金城龍彦選手、スターへの道
横浜DeNAの金城龍彦選手がサヨナラ打を放った!これでチームタイ記録となる8度目のサヨナラ安打となっ
-
-
球春到来!プロ野球キャンプの見方
いよいよ今日からプロ野球のキャンプがスタートする。各チームとも新戦力も加わり、監督が交代したチームな
-
-
中畑清監督について、駒大の後輩・石毛宏典氏が語る
横浜DeNAの監督を4年間務めた中畑清監督が、前半は首位だったものの後半失速し、最下位に沈んだことを
-
-
プロ野球選手の引き際
プロ野球選手の引き際は、長年プレーしてきたベテランであっても、自分の意思で決められる選手は少ない。石
-
-
この12人はなぜドラフト1位指名されたのか
以前の記事「ドラフト1位候補の12人を石毛宏典氏、日野茂氏とチェック」にて、ドラフト1位指名されそう
-
-
監督の色とチームバランス
ペナントレースが始まり、3カードの対戦が終わった。両リーグとも抜け出すようなチームが無い中で、セリ
-
-
一流選手が名指導者になるために
プロ野球ではよく、「選手として一流だった人は名指導者にはなれない」と言われることがあります。もちろ
- PREV
- 2016年のドラフト候補の目玉・田中正義投手
- NEXT
- 元プロ野球選手が教えるという事