U18に見た野球の応援
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侍ジャパン
日本においてスポーツの応援をリードしてきたのは、やはり野球だろう。早慶戦では多くの名曲が生まれ、現在でも幅広く高校野球や他のスポーツでも利用されたりする。プロ野球のトランペットや高校野球の吹奏楽による楽器を使った音楽による応援が発達しているが、U18ワールドカップの決勝などでは、一味違った応援が見られた。
応援スタイル
日本人の応援スタイルは、民族性を表しているのか「みんなで一緒」というのが基本のようだ。一人だけ「フォー―」と気勢を(奇声)を発し続けると、周りから迷惑がられる。基本的に誰かが音頭を取り、それに合わせて全体で応援をする。それを踏まえて、おそらく応援団だったりブラスバンドといったリーダーが必要とされ、それが発展してきた。
アメリカの野球では時折全員で手拍子を合わせたりするものの、日本のように常に音楽がかかり一緒に合わせている感じではない。普段はそれぞれが「フォー―」と声を出している。チャンスになるとその声が大きくなり、拍手が大きくなり、やがて自然に手拍子があってくるという感じ。
どちらが悪いとも良いというものではない。
U18ワールドカップの応援
日本の野球においてはプロ野球、高校野球ももちろん、社会人も応援団がおり、大学生も応援団やチアリーダー、ブラスバンドがいなくても、野球部員が声で音楽を奏でている。
しかし代表選になると、決まったリーダーというものはいない。日本の野球のスタイルに慣れていると、静かで戸惑う人もいる。そして今回のU18ワールドカップも日本開催で甲子園で行われたが応援団はいない。甲子園で応援団のいない試合をテレビで見るのは珍しいと思う。
それでもオコエ瑠偉選手、清宮幸太郎選手など、直前の夏の高校野球によって知名度の高い選手たちの集まりだけあり、選手がバッターボックスに入る時には全体から大きな拍手が挙がり、それが合わさって手拍子となっていった。自然発生した素晴らしい応援だった。
侍ジャパンに関してはTOPチームも含めてこういう形でやってみたら良いのではないかと、そう思わせる新鮮な感じがした。
(記事:Professional-view Baseball 編集部)
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