高校野球100年、審判員も100年
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高校野球
100年目の高校野球大会が開幕した。第一回全国中等学校優勝野球大会は1915年8月19日~23日に全国73校の代表として勝ち上がった10校により大会が行われた。その時、審判員を務めたのは、当時の高等学校(現在の大学)の学生達だった。
学生が審判
大阪朝日新聞の記録だと、1915年8月18日の開幕試合は広島中vs鳥取中、当時は審判は3人だけで、球審は小林精一郎、塁審を井上市太郎と高山義三、またネット裏で審判をしていた陪審として菊名寬一が審判についた。
小林氏は三高(現在の京都大)の選手、井上氏は七高(現在の鹿児島大)の学生、高山氏は京都大の学生、菊名氏は大阪高醫の選手だった。
高校野球の選手もその伝統を受け継ぐが、高校野球の審判もその伝統を受け継ぎ100年を迎えた。
始球式は
100年目を迎えた高校野球、開幕戦で王貞治氏を先導したのは堅田外司昭球審、1979年の夏の甲子園で伝説の箕島vs星稜の延長18回の死闘を戦った、星稜のエースだった。堅田氏はその大会後に松下電器に入ってプレーをしたものの引退をし、高校野球の審判となり2003年から甲子園で審判を務めている。
高校野球を語る時に必ず出てくる試合のエースが、100年目の高校野球の球審を務めたのも、高校野球の歴史と奥深さを感じさせる。
選手だけでなく審判、応援団、運営など、100年間の歴史が積み上げられ、現在の高校野球の形として表れている。変わったところ、変わらないところ、それぞれの良さを甲子園大会は見せてくれる。
変わらないもの、ダイヤモンドの広さ、高校野球に情熱を注ぐ人たちの思い、など。
(記事:Professional-view Baseball 編集部)
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