プロ野球のエースのすごさ!
公開日:
:
最終更新日:2015/05/08
プロ野球
プロ野球、先発ローテーションとして活躍する投手の中で、エースと呼ばれる投手が各チームに存在します。しかし、エースと呼ばれる投手が最も速い球を投げたり、特に注目される変化球を投げているわけではない事も多いと思います。エースは何が違うのでしょうか?
140キロの球で
エースと呼ばれる投手と対戦した、元プロ野球選手の話を聞くと、エース投手は「140キロの球で何とかされてしまう」と話します。確かにこれまで活躍してきたエースと呼ばれる投手で、横浜DeNAの三浦大輔投手や中日の吉見一起投手、巨人の内海哲也投手は、球速は140キロ前後です。しかも三振をバッタバッタと奪うような鋭い変化球を投げるわけでもありません。エースとそれ以外の投手との違いは「投球に対する工夫が違う」という意見が出ました。
元西武のスカウトだった日野茂氏も、「アマチュアの投手は速い投手が魅力だが、プロの投手は140キロでも打者を料理できる」と話します。そこには、身体にしみ込んだ打者との対戦の経験により、バッターとのタイミングをずらしたり、球の出所を見づらくしたりといった工夫があるとのことでした。もちろん、そこには制球力というベースがあり、変化球や球のキレ、そしてスピードというものがベースとなりますが、長年エースとして投球を続ける上で、やはりスピードは三振を奪う以外の部分が特に成長していくようです。
ダルビッシュ有投手も、田中将大投手もプロ入りして3年目くらいまではストレートを求め、三振を奪える鋭い変化球を追い求めていましたが、メジャーリーグに移籍する頃には、コントロールに球のキレ、そしてフォームの工夫で、スピードや鋭い変化球が無くてもプロ野球のバッターを抑えられるレベルになっていました。
アマチュア選手は
もちろん、エース投手にもスピードがあり、三振を奪える変化球があれば、鬼に金棒となるでしょう。広島カープの前田健太投手やダルビッシュ有投手、田中将大投手はそんな投手で、プロの打者を軽く料理する投手でした。
プロのスカウトは、アマチュア選手をスカウトするうえで、やはり球威のある投手を求めます。そういう投手がプロで揉まれて成長することでエース投手となっていきます。剛速球投手がエース投手に変わっていく姿をみるのも、野球の楽しみといえるでしょう。
(Professional baseball view 編集部)
関連記事
-
-
育成ドラフト指名選手の1年目での支配下登録
巨人は2015年ドラフト会議において育成ドラフト8位で指名し、育成枠で契約をしていた長谷川潤選手と支
-
-
自民党へ逆提言、16球団に増やす為にこれが必要!
自由民主党の「日本再生ビジョン」に、プロ野球の球団数を、静岡、北信越、四国、沖縄などプロ野球の無い
-
-
2015年のドラフト会議はどうなるのか?
2015年プロ野球ドラフト会議が10月22日に開催されることが決定した。昨年は早稲田大の有原航平投
-
-
新春のスカウトの動き
年が明けた。12月までに前年にドラフト会議で指名した選手との契約が終わってから、スカウトにとって束
-
-
この12人はなぜドラフト1位指名されたのか
以前の記事「ドラフト1位候補の12人を石毛宏典氏、日野茂氏とチェック」にて、ドラフト1位指名されそう
-
-
横浜DeNA・白崎浩之選手の4月23日のプレーを検証する
もう2週間前になるが、4月23日の巨人戦で2年目のショート・白崎浩之選手が3失策、初回にはファースト
-
-
プロ野球開幕の緊張を味わいたい
プロ野球選手にとって、野球は楽しいのだろうか?率直に石毛宏典氏、日野茂氏に聞いてみた。すると・・・。
-
-
石毛宏典氏が2016年シーズンを振り返る:セリーグ編
2016年のシーズンについて、元西武ライオンズの石毛宏典氏に振り返ってもらった。今日はセリーグ編。
-
-
身体的能力が目立たなかった稲葉篤紀選手が、プロ野球を大きく発展させた
北海道日本ハムの稲葉篤紀選手が今季限りで引退をする。法政大の時にドラフト会議で3位でヤクルトが指名
- PREV
- 大阪商業大・岡田明丈投手を、元プロスカウトが評価する
- NEXT
- バッティング理論の説明の仕方