センバツ総括:「将来が楽しみな選手が多かった」
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スカウト活動
センバツ高校野球大会もいよいよ準決勝、決勝の2日を残すのみとなった。準々決勝で雨天となりプレーする選手にはかわいそうな場面も見られたが、日程は予定通り進んだ。このセンバツ大会、プロのスカウトの目も県岐阜商の高橋純平投手に注目が集まり、その他にあまり選手の名前が挙がらなかったが、元西武スカウトの日野茂氏は、「面白いと思う選手がたくさんいた」と話す。
決して寂しい大会ではない
昨年の選抜では佐野日大・田嶋大樹投手と智弁学園の岡本和真選手がそれぞれ活躍し、プロのスカウトも「ドラフト上位に入る」とコメントした。岡本和真選手は巨人がドラフト1位で指名し、田嶋大樹は社会人に進んだものの先日の社会人野球・東京スポニチ大会で先発し好投している。
今年はというと、スカウトがドラフト上位候補として挙げたのは、県岐阜商の高橋純平投手だけだったと思う。そういう意味では、著者を含めて今年プロ入りしそうな選手を探していた人はやや寂しい大会だったと思っているだろう。しかし、元西武スカウトの日野氏は、「今年は面白い選手が多かった。決して寂しい大会ではない」と話した。
大学に行ったら楽しみな選手
日野氏も今年のドラフト候補としては、「県岐阜商の高橋純平くらい」と話した。しかし、仙台育英の平沢大河選手については、「追い込まれてからもあれだけのスイングができる選手はあまりいない」と評価した。無理な体勢から送球して悪送球となった場面もあったが、「判断の悪さはあるかもしれないが、あのプレーは評価の対象にはならない」と話した。
他には敦賀気比の平沼翔太選手は投手としても評価は高いという。また大曲工のエースで4番・武田龍成選手についても、「大学に行けばいい投手になる」と評価した。
さらに、八戸学院光星の中川優投手も印象残ったと話す。こちらも大学などで面白い選手になりそうだという。また2年生でも常総学院の鈴木昭汰投手、静岡の村木文哉投手も楽しみま選手だと話す。
今年の候補という事でなければ、プロのスカウトの目には豊作と映った今大会、秋に再び名前が挙がってくる選手、そして大学、社会人などでプレーし、将来、名前が挙がってくる選手が出てきそうだ。
(Professional baseball view 編集部)
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