高校野球選手の進路とトレンド
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高校野球
高校野球選手の進路、有力な選手は昨年の段階で大学に推薦が決まっていたり、社会人への内定が決まっていたりする。そしてそれらを得られなかった選手も、この秋に様々な進路を取ったことだろう。
有力選手のトレンドは?
高校野球で将来有望と評価された選手は、多くの大学や社会人から声がかかることになる。高校の監督の人脈によって、どこに行くかを決められる選手もいるだろうが、やはり進路の一番人気は大学という事になるだろう。
高校野球の有望選手は、大体は小中学校の時から有名だった選手が多く、野球で将来を創っていくと決めた選手が多い。野球で大学まで進める選手は数が多いわけではない。やはりすごい事だと思う。
選手からしても、大学に進むことは、大学でプロ入りのチャンスがつかめるかもしれないし、もし駄目だったとしても社会人で、と2度チャンスを得られる可能性がある(数は少ないのだが)。また将来、プロ野球に入れなかったとしても、やはり大学までは出ておきたいと思うのは親も選手も同じかもしれない。そうしたことからもやはり大学へ進む選手は多い。
最有力選手のトレンドは
では、高校野球でプロ野球を志望すればドラフトにかかったかもしれな選手の進路はどうだろう。一時期は早稲田実の斎藤佑樹投手、沖縄尚学の東浜巨投手、興南の島袋洋奨投手、日大三の吉永健太朗投手と、甲子園優勝投手が続々と大学に進学した。プロ志望をすればドラフト会議で上位指名の可能性もあった選手たちだ。
しかし、最近では即プロに入る選手が増えたほか、例えば昨年の佐野日大・田島大樹投手や、一昨年の瀬戸内・山岡泰輔投手のように社会人チームに進む選手も目立ってきたように見える。
理由を聞くと、やはり二人ともプロ入りを希望しているものの、高校時代の実績では不安を感じていたという。その中で大学からも声がかかったと思うが、3年間でドラフト会議で指名を受けることができる社会人を選択したとみられる。
山岡投手は1年目から東京ガスのリリーフエースとして150km/hの球を投げ込み、田嶋投手も先日の東京スポニチ大会で先発して好投を見せた。おそらくプロに行っても1年目から活躍した選手かもしれないが、レベルが非常に高い。
大学の4年間は長い。しかも大学は練習の姿勢や上下関係がやや古い考えのチームもある。その中で前述の斎藤投手や東浜投手がそれぞれのリーグで大記録を打ち立てる活躍をしたものの、大学4年時は高校時や大学1年時のような勢いのある球は鳴りを潜めていた。そしてプロ入りしてもなかなか活躍できない状態が続いている。
将来プロで活躍する事を考え、社会人入りする選手というのが最近の傾向となるだろう。ちなみに独立リーグは3年、2年といった縛りが無く、1年目からドラフト会議で指名を受ける事の可能だ。独立リーグ出身でプロ野球で活躍する選手も出てきており、今後、そちらに行く有力選手も出てくるかもしれない。
(記事:Professional-view Baseball 編集部)
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