少年野球選手の肩と肘を守る
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少年野球指導
全日本野球協会(http://www.baseballjapan.org/jpn/index.html)の発表によると、アンケートをとった10,228人の小学生の野球選手のうち、57.5%が肩・ひじに痛みを感じたことがあると回答している。実に衝撃的なものだった。
提言
このアンケートの分析では、以下のことを提言している。
・捕手も投手に次いで肩・肘の痛みを感じている選手が多い事から、投手と捕手の兼任は避けるべき、また捕手も球数制限も考える
・1週間の全力投球数で、「100球以上」と「100球未満」を境にして、肩・肘の痛みを感じたことがあるかどうかの差がある。球数制限を真剣に考える必要がある
・野手も週2日間は練習を休むべきで、オフシーズンを設ける必要がある
・痛みを感じても治療を受けている選手は11%しかいない。痛みを感じたら治療をうけたり、投球を休ませるなど適切な処置をする
この調査は次年度以降も継続をし、上記の提言が有効だったかどうかを確認するという。
肩・肘はすべてのポジションに共通
野球では投げるプレーは投手だけでなく、すべてのポジションで必要なものです。そして肩やひじを故障するという事は、投手ができなくなるだけでなく、野球をあきらめなければならなくなる可能性もあります。
当サイトではZEROベースボールアカデミーの協力により、故障をしにくい投げ方を身に着けるため、正しいキャッチボールの方法を以前より伝えています。
【参考】ZEROベースボールアカデミー (http://www.zerobaseball.com/zeroaca/)
※お気軽にお問い合わせください
また、私どもが作成している、スマートフォンアプリ「少年野球教室」でも、セカンドであろうがファーストであろうが、1番目の項目に必ず『肩・ひじをこわさないためのスローイング』を入れています。
『少年野球教室2B』 Google Play( https://play.google.com/store/apps/details?id=baseballapp.ver2b)
『少年野球教室1B』 Google Play(https://play.google.com/store/apps/details?id=baseballapp.ver1b)
※ぜひ見てみてください。
ただし、正しい投げ方を身に着けたとしても、やはり投球数が多くなれば故障につながります。多くの野球少年がその素質に期待され、そのために中学、高校、大学などで選手として活躍し、肩やひじを故障してプロ野球などの道をあきらめた選手というのは、本当に多いと感じます。
・正しいキャッチボールの仕方を早いうちに身に着ける事
・野球の大会や練習で球数制限を必須にする事
野球を楽しく、長く続けるために。
(記事:Professional-view Baseball 編集部)
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