野球のムーブメントと特徴、右投げ左打ち
公開日:
:
少年野球指導
野球界にもムーブメントがある。ネックウォーマーのような防寒具だったり、防具なども技術の進化やファッション性が良くなったりとどんどん変わっていく。そしてプレースタイルも時代を切り開く選手によって、ムーブメントが起こることがある。
右投げ左打ちの急増
ここ数年間のアマチュア野球選手は、右投げ左打ちの選手が多く、逆にスカウトは右投げ右打ちの選手を欲しがるほどだった。
これはイチロー選手や松井秀喜選手、青木宣親選手などが右投げ左打ちで、プロ野球やメジャーリーグで結果を残し、他にも福留孝介選手、阿部慎之助選手なども右投げ左打ちで活躍をしている事が影響しているとみられる。
理論的には野球の場合、左打者のほうが一塁に近い事から、足の速い選手は内野安打の可能性が高くなる事、また日本人の場合は右投手が多い事から左打ちの方が個人にもよるが見やすい、打ちやすいという事が一般的に言われる。
それによって、長打力などのパワーが無かったり、どうしても結果を残したい選手本人や、親が左打ちを薦めたりという事もあり、右投げ左打ちが急増した。しかし、松井選手、阿部選手などはスラッガーであり、若いところでは筒香嘉智選手や柳田悠岐選手なども右投げ左打ちのスラッガーで、足の速い選手が右投げ左打ちという事でも無いようだ。
ゴルフではスイングで左利きの人が右で打つと、左手で引く力があるため成功する、なんていうアドバイスもあったりする(定かではありません)し、野球でも最近では押す方の手も力も改めて評価されているが、引く方の手が重要という意見は昔からある。
スカウトは右打ちの選手を
ただし、プロ野球のスカウトは最近は右投げ右打ちの選手を探す傾向はある。昨年のドラフト会議では1位2位で指名された選手は6人、右投げ右打ちが3人(巨人1位・岡本和真、千葉ロッテ1位・中村奨吾、日本ハム2位・清水優心)、右投げ左打ちが3人(広島1位・野間峻祥、福岡ソフトバンク2位・栗原陵矢、オリックス2位・宗佑磨)で数字は同じだが、スカウトからは右投げ右打ちを探しているという事を聞く。
野球は特徴を備えた選手が活躍する場のあるスポーツで、右打者というものも特徴の一つとなっている。左投手を相手に右打者をそろえたり、打線をジグザグにしたりする監督もいる。右打者という特徴も十分アピールポイントとなる。
憧れの選手が作り出すムーブメントはあるが、自分をしっかりとみて特徴を際立たせていくことで、将来につながる事になるかもしれない。
(記事:Professional-view Baseball 編集部)
関連記事
-
-
少年野球の練習と工夫した練習
ZEROベースボールアカデミーでは、小学生、中学生の選手を中心に、元プロ野球選手が指導をしています
-
-
自主性と個性的なフォーム
メジャーリーガーには、独特な投球フォームやバッティングのフォームで打つ強打者がいると言われる。一方
-
-
監督はどっしりと構えて
投手vs野手といったような個人的な対戦がクローズアップされる野球においても、監督の役割の大きさは非
-
-
プロ野球が少年野球チームを運営へ
東北楽天がリトルシニアのチームを運営していくことが分かった。リトルシニア連盟に所属し、最初は20人
-
-
プロ野球選手は他の選手を良く見ている
プロフェッショナルビュー・ベースボールでは、日野茂氏や石毛宏典氏、また元大洋、西武の清水宏悦氏、上田
-
-
元プロ野球選手でも特別な事は教えない
小学生や中学生の選手に元プロ野球選手が教える野球塾、やはり元プロ野球選手がどのように指導をするのか、
-
-
変わる野球の育成システム
野球界は現在大きく変わっている状態と考える。多くの選手の中から有望な選手を探していく形から、選手を育
-
-
プロは基本を必ずやる
野球塾で元プロ野球選手が指導しているのを見ると、生徒とは明らかに違う部分がある。それはプレーのうまさ
- PREV
- 野球の魅力 ~戦略性~
- NEXT
- 野球のムーブメントと特徴、ライト前を守るセカンド