元プロ野球スカウトが日大三島の小澤怜史投手を評価する
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高校野球のセンバツ大会、東海地区からは静岡高校と県岐阜商が出場します。静岡大会の優勝チームと準優勝チームの2チームが順当に出場を決めたのですが、惜しくもベスト4で敗れたチームに日大三島高校があります。チームのエース・小澤怜史投手もプロ注目の投手の一人です。
小澤怜史投手とは?
日大三島では昨年夏、小澤怜史投手の1つ上の兄・小澤拓馬選手がエースとして活躍をしていました。拓馬投手がエースとして好投を続け、拓馬投手よりも身長も高く打撃に力のあった怜史選手はライトとして出場し、5番バッターを任されていました。
準々決勝の東海大翔洋戦では8回までを拓馬投手が投げて6安打3失点に抑えると、9回には怜史投手がマウンドに登り、1回を三者三振に抑えて見せています。惜しくも準決勝で掛川西に0-4で敗れますが、静岡大会ベスト4まで兄弟の力で勝ち上がりました。
そして拓馬選手が卒業すると、球速も兄以上と言われた怜史投手がエースとなります。秋季東海大会では背番号1を背負い、海星戦、岐阜総合戦で完投しますが、準決勝の静岡戦で12点を失い16安打自責点10で8回コールドで敗れます。海星戦でも5失点するなど、成績としては悔しいものとなりました。
しかし、球速は最速で148キロを記録するとプロのスカウトも注目をし、阪神などはドラフト候補として名前を挙げています。小澤投手は今年秋のドラフト会議で指名される選手なのでしょうか。
元プロスカウトの評価
元プロスカウトの日野茂氏に小澤投手の秋のピッチングを見てもらいました。見させていただいた映像は以下のものです。
2015年ドラフト候補 小澤怜史投手(日大三島)の投球 ~2年秋~ Youtubeより
まず、映像を見た時に、同時に今年の注目投手でもある県岐阜商の152キロ右腕・高橋純平投手も見てもらっていましたが、日野氏は小澤投手を見ると、
「こっちの方が良いところがある」とつぶやきました。
「フォームを見たところ、こういう投手はコントロールは悪くない。球に力もある」と評価します。昨年までは外野手をしており、投手としての経験は少ないと思いますが、がっしりとした下半身があり、投げ方もいわゆる「野手投げ」のような感じでもありません。
強い下半身を使ってゆっくりと振りかぶり、やや高めですが伸びるストレートを投げ込みます。
これから投手としての経験を積んでゆき、課題を見つけては克服していくようになれば、秋ごろには高橋純平投手と合わせて注目される投手となるかもしれません。岐阜の高橋、静岡の小澤、今年の高校野球を見るうえで、注目したい二人の投手です。
(記事:Professional-view Baseball 編集部)
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