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鳥谷選手が抜ける意味

公開日: : プロ野球

 プロ野球のストーブリーグで、大物選手の移籍や残留などのニュースがある。特に阪神の鳥谷敬選手は、長年、遊撃手というチームの屋台骨となるポジションを、1年間フル出場して守り通し、しかも3番打者として四球で出塁したり、勝負強い打撃を見せて阪神を支えてきた。この鳥谷選手がメジャーリーグでプレーすることを希望し、移籍の交渉を進めている。これは阪神にとって大きな穴だが、逆にチャンスにもなりえる。

鳥谷敬という選手

 鳥谷敬選手は1981年6月26日生まれの33歳、2003年にドラフトの目玉として各球団が獲得を狙い、阪神が自由獲得枠で獲得をした。2年目の2005年に146試合フル出場すると、2014年まで10年間をフル試合に出場し、打率3割を3度マークすると、2011年から2013年までリーグで最多となる四球を獲得した。

 遊撃手としてフルシーズンを守ることだけでも大変な事だが、打撃でも阪神が故障などで戦力が欠けてもチームの順位を落とさなかったのは鳥谷という柱がいたからだろう。そういう意味では遊撃手という守備の穴、そして3番打者という打線での穴は非常に大きい。このような選手はなかなか現れないだろう。

 

穴を埋める選手

 ただし鳥谷選手も33歳となっている。あと5年はレギュラーとして守れるだろうが、いずれ交代の時が来る。レギュラーが固定されていると、控える選手が試合に出場できず、経験の面、モチベーションの面で成長はしづらく、遊撃手として獲得した選手も他の内野のポジションや外野手に転向していく。

 中日の荒木選手、井端選手も12球団屈指の内野で中日ドラゴンズを何度も優勝させたが、中日は現在世代交代期に入り、井端選手は巨人へ移籍すると遊撃手として期待の高橋周平選手が出場したりしている。

 若手の成長にはミスなどある程度のリスクは覚悟しなければならない。チームもやや成績を落とす事になるかもしれない。それでも我慢して成長したとき、また長い年数を守ってくれる選手になってくれることだろう。

 さらにポジションに穴が開くと、そこのポジションを目指していた選手のモチベーションが一気に上がり、急成長を見せる選手も出てくる。また複数人が競う事で何人も成長する選手が出るケースもある。競争原理と選手の活性化が促される。

 

わざと穴を作るケースも

 停滞気味のチームでは、新しく就任した指導者が、わざとレギュラーのポジションを大胆にコンバートしたりして活性化を測ったりする。落合監督が、荒木、井端のポジションを変更したり、大矢監督の横浜ベイスターズ時代に進藤選手、石井選手をコンバートした。

 鳥谷選手ももしかするとあと数年以内にセカンドやサードにコンバートして、北條史也選手を抜擢する必要があったかもしれない。やや急ぎにはなったが、その時が来たのだろう。

 ただし鳥谷選手の場合、守備とともに打線の穴も大きい。北條選手に二つを期待するのは難しく、3番の役割を担う選手は別に必要となる。鳥谷選手の穴は二人で埋める事になりそうだ。ゴメス選手、マートン選手の両外国人と福留選手のベテランの前に誰が入ってくるのか、目の色を変えて奪いに来る選手が出てくるのが楽しみだ。

(記事:Professional-view Baseball 編集部)

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