*

東京オリンピック、野球の実施の課題~その1~

公開日: : プロ野球

 2020年の東京オリンピックで野球、ソフトボールの実施の可能性が徐々に高まってきた。オリンピックにおける野球競技実施への課題を挙げてみる。

日程の問題

 WBCは日本やメジャーリーグの野球シーズンが始まる前後に、本大会や予選大会が行われた。あくまでアメリカメジャーリーグなどプロ側が主催するもので、当然リーグ戦の日程を邪魔しないように組まれている

 2020年に東京オリンピックが開催されるが、日程は7月24日開幕の8月9日閉会となる。日本のプロ野球はオールスターが終わり、後半戦開始で優勝争いの最も激しい時期に当たるものとみられる。また日本の場合は社会人の都市対抗、高校野球の予選や夏の甲子園大会にも重なってくる時期である。

 また、プロ野球の日程をオリンピック期間を空けたとしても、その2週間を埋める期間があるのだろうか?開幕を早めにしたとしても3月20日前後が限度だろう。後ろではCSや日本シリーズがあり、その間にドラフト会議も行われる。

 交流戦が時間がかかるため対戦数を減らしたりギリギリの日程で行われているが、雨天の場合の日程調整などが必要になり、さらにドラフト会議の日程を後ろにずらすと、今度はアマチュア選手の進路にも影響をしてくるため、アマチュア側への配慮も必要となる。

 

MLB、MLBの日本人選手は参加するか?

 おそらく2020年までに大谷翔平投手はメジャーでプレーをしているだろう。また前田健太投手、田中将大投手、ダルビッシュ有投手といった投手に加え、則本昂大投手やこれからエースになりそうな投手も5年後はメジャーでプレーしているかもしれない。

 WBCではヤンキースはWBCに選手を出さず、松井秀喜選手はWBCに出場できず、イチロー選手も前回は参加できなかった。ダルビッシュ投手も参加しなかった。

 特にMLBは野球の中心はアメリカだけというものがあり、オリンピックへのMLBのトップ選手の出場はしていないし、2020年の東京オリンピックはリーグ戦となるため、WBC以上にMLBの選手の出場は見込めないだろう。

 オリンピックがすべてというわけではない。ただし、オリンピックで野球競技が続く価値は、MLBにだってあるはずだ。開催国枠という形で野球(とソフトボール)が採択されたとしても、その次に正式種目になるかどうかは、MLBの対応次第となってくるだろう。

 

アマチュアの祭典か?

 日本でも北京オリンピックで監督を務めた星野氏が、オリンピックはアマチュアの祭典と話し、プロはWBCでという事を話したが、バスケットでもサッカーでも冬季のホッケーでもプロが参加しており、アマチュアの祭典という考え方はもう古い。

 総合的なスポーツの祭典と考えると、地球上でもっとも大きな大会であるし、この大会のの中の競技に選択され、そして選手が参加することは大きな意味があると思う。

 

 国内でも国外でも野球のオリンピックでの実施に向けて、クリアしなければならない課題はたくさんありそうだ。

 (Professional baseball view 編集部)

関連記事

この12人はなぜドラフト1位指名されたのか

以前の記事「ドラフト1位候補の12人を石毛宏典氏、日野茂氏とチェック」にて、ドラフト1位指名されそう

記事を読む

プロ野球選手とセカンドキャリア

日本プロ野球機構(NPB)は、現役プロ野球選手による「セカンドキャリアに関するアンケート」の結果を公

記事を読む

2016年ドラフト指名選手を評価する

 元西武ライオンズの石毛宏典氏と、元西武スカウトの日野茂氏に、今年のドラフト会議で指名された選手につ

記事を読む

今年のドラフトは豊作か?

プロ野球キャンプでは昨年のドラフト会議で指名されたルーキー選手、特にドラフト1位で指名された選手が、

記事を読む

OBへの尊敬

昨日、侍ジャパンと強化試合で対戦した台湾のナショナルチーム、その4番を打った陳金鋒選手のセレモニーが

記事を読む

横浜DeNA・白崎浩之選手の4月23日のプレーを検証する

もう2週間前になるが、4月23日の巨人戦で2年目のショート・白崎浩之選手が3失策、初回にはファースト

記事を読む

元スカウトがこれからプロに進む選手に伝えたいことは、「ビビって生きろ!」

 プロ野球ではドラフト会議で指名された選手が、続々と仮契約を交わしている。いよいよプロの道を歩む。そ

記事を読む

プロ野球選手のセカンドキャリア

日本野球機構は昨年限りで戦力外通告を受けた選手と、現役を引退した選手合計101人の進路調査結果を公表

記事を読む

身体的能力が目立たなかった稲葉篤紀選手が、プロ野球を大きく発展させた

 北海道日本ハムの稲葉篤紀選手が今季限りで引退をする。法政大の時にドラフト会議で3位でヤクルトが指名

記事を読む

新春のスカウトの動き

 年が明けた。12月までに前年にドラフト会議で指名した選手との契約が終わってから、スカウトにとって束

記事を読む



  • 解説者:日野茂氏(元横浜ベイスターズヘッドコーチ)


    解説者:石毛宏典氏(元西武ライオンズチームリーダー、オリックスブルーウェーブ監督、四国アイランドリーグ創立者)

    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」
    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」


    取材協力:元プロ野球選手が教える野球塾
    「ZEROベースボールアカデミー」
浅村選手、炭谷捕手などFA移籍でどうなるライオンズ、石毛宏典氏が語る

今年、パリーグを10年ぶりに制覇した埼玉西武、浅村選手、山川選手、秋山

日野氏は金足農・吉田投手、石毛氏は浦和学院・渡邉投手を評価

プロ野球ドラフト会議が近づいてきた。今年も多くの選手が注目される中で、

石毛宏典が西武の戦いに「普段通りやるしかない」

10年ぶりにパリーグ優勝を飾った西武ライオンズ、かつての黄金時代のキャ

石毛宏典氏と日野茂氏が根尾選手と小園選手を評価

夏の甲子園が終わり、U18アジア大会を戦う選手たち。その中で、西武ライ

盗塁:バッテリーとランナーの3.3秒の攻防

盗塁は、日本の野球に置いて、チャンスを広げ、得点を挙げるために重視され

→もっと見る

PAGE TOP ↑