【ドラフト会議特集10】ドラフト会議、各球団の抽選の勝率は?
公開日:
:
プロ野球
今年のドラフト会議でも1位指名で1人の選手に複数の球団が指名する可能性が高いとみられています。そこで、これまでのドラフト会議での各球団の抽選の勝率をまとめました。
年度 | 指名選手 | 順 位 |
重複 数 |
東京 ヤクルト |
東北 楽天 |
横浜 DeNA |
埼玉 西武 |
中日 | 千葉 ロッテ |
広島 東洋 |
日本 ハム |
阪神 | オリッ クス |
読売 | ソフト バンク |
2013 | 松井裕樹 | 1 | 5 | ◎ | × | × | × | × | |||||||
大瀬良大地 | 1 | 3 | × | ◎ | × | ||||||||||
石川歩 | 1 | 2 | ◎ | × | |||||||||||
柿田裕太 | 外1 | 3 | ◎ | × | × | ||||||||||
杉浦稔大 | 外1 | 2 | ◎ | × | |||||||||||
岩貞祐太 | 外外1 | 2 | × | ◎ | |||||||||||
年度計 | 1-1 | 1-0 | 1-1 | 0-0 | 0-1 | 1-0 | 1-0 | 0-3 | 1-2 | 0-0 | 0-1 | 0-2 | |||
2012 | 東浜巨 | 1 | 3 | × | × | ◎ | |||||||||
藤浪晋太郎 | 1 | 4 | × | × | ◎ | × | |||||||||
森雄大 | 1 | 2 | ◎ | × | |||||||||||
松永昂大 | 外1 | 2 | ◎ | × | |||||||||||
増田達至 | 外1 | 2 | ◎ | × | |||||||||||
年度計 | 0-1 | 1-0 | 0-1 | 1-1 | 0-0 | 1-1 | 0-2 | 0-0 | 1-0 | 0-2 | 0-0 | 1-0 | |||
年度 | 指名選手 | 順 位 |
重複 数 |
東京 ヤクルト |
東北 楽天 |
横浜 DeNA |
埼玉 西武 |
中日 | 千葉 ロッテ |
広島 東洋 |
日本 ハム |
阪神 | オリッ クス |
読売 | ソフト バンク |
2011 | 藤岡貴裕 | 1 | 3 | × | × | ◎ | |||||||||
菅野智之 | 1 | 2 | ◎ | × | |||||||||||
高橋周平 | 1 | 3 | × | ◎ | × | ||||||||||
松本竜也 | 外1 | 2 | × | ◎ | |||||||||||
年度計 | 0-1 | 0-1 | 0-2 | 0-0 | 1-0 | 1-0 | 0-0 | 1-0 | 0-0 | 0-1 | 1-1 | 0-0 | |||
2010 | 大石達也 | 1 | 6 | × | × | ◎ | × | × | × | ||||||
斎藤佑樹 | 1 | 4 | × | × | ◎ | × | |||||||||
塩見貴洋 | 外1 | 2 | × | ◎ | |||||||||||
伊志嶺翔大 | 外1 | 2 | ◎ | × | |||||||||||
山田哲人 | 外2 | 2 | ◎ | × | |||||||||||
年度計 | 1-2 | 1-1 | 0-1 | 1-0 | 0-0 | 1-1 | 0-1 | 1-0 | 0-1 | 0-3 | 0-0 | 0-1 | |||
2010年代計 | 2-5 | 3-2 | 1-5 | 2-1 | 1-1 | 4-2 | 1-3 | 2-3 | 2-3 | 0-5 | 1-2 | 1-3 |
2010年~2013年までの4年間を見ると、抽選で結果を残しているのは千葉ロッテ、東北楽天、埼玉西武という事になる。逆にオリックスは0勝5敗と非常に苦しく、横浜DeNA、東京ヤクルトも大きく負け越している。
抽選へのチャレンジが最も少ないのは中日で単独1位指名、外れ1位での他球団と重複しない選手の指名をしている。抽選を回避しがちと思われている広島は4回の抽選機会があり、印象以上に競合を避けている感じではない。
1980年から2009年までの抽選の勝敗
年度 | 指名選手 | 順 位 |
重複 数 |
東京 ヤクルト |
東北 楽天 |
横浜 DeNA |
埼玉 西武 |
中日 | 千葉 ロッテ |
広島 東洋 |
日本 ハム |
阪神 | オリッ クス |
読売 | ソフト バンク |
2009 | 菊池雄星 | 1 | 6 | 0-1 | 0-1 | 1-0 | 0-1 | 0-1 | 0-1 | ||||||
2008 | 大田など | 1-1 | 1-0 | 1-0 | 0-2 | 1-0 | 0-1 | ||||||||
2007 | 大場など | 1-0 | 1-0 | 0-2 | 0-2 | 0-2 | 2-1 | 1-2 | 0-2 | 1-2 | 0-3 | 0-2 | 2-1 | ||
2006 | 田中など | 1-0 | 1-0 | 0-1 | 0-1 | 1-0 | 1-0 | 0-1 | 0-1 | 0-1 | 0-1 | 0-1 | |||
2005 | 辻内など | 1-0 | 0-1 | 1-0 | 0-1 | 1-0 | 0-1 | ||||||||
2004 | なし | ||||||||||||||
2003 | なし | ||||||||||||||
2002 | 高井雄平 | 1-0 | |||||||||||||
2001 | 寺原隼人 | 0-1 | 0-1 | 0-1 | 1-0 | ||||||||||
2000 | なし | ||||||||||||||
2000年代合計 | 3-1 | 4-2 | 1-4 | 1-3 | 2-4 | 2-2 | 1-3 | 1-4 | 1-6 | 0-5 | 2-4 | 3-4 | |||
年度 | 指名選手 | 順 位 |
重複 数 |
東京 ヤクルト |
東北 楽天 |
横浜 DeNA |
埼玉 西武 |
中日 | 千葉 ロッテ |
広島 東洋 |
日本 ハム |
阪神 | オリッ クス |
読売 | ソフト バンク |
1999 | 河内など | 0-1 | 0-2 | 1-0 | 1-0 | ||||||||||
1998 | 松坂など |
0-1 |
1-0 | 0-1 | 1-0 | 0-1 | |||||||||
1997 | 川口など | 0-2 | 1-1 | 0-1 | 1-0 | ||||||||||
1996 | なし | ||||||||||||||
1995 | 福留など | 0-2 | 0-1 | 0-1 | 0-1 | 0-1 | 1-1 | ||||||||
1994 | 紀田など | 1-0 | 0-1 | 1-0 | |||||||||||
1993 | なし | ||||||||||||||
1992 | 松井など | 1-1 | 1-1 | 1-1 | 0-2 | 1-1 | 0-1 | 0-1 | 1-1 | 2-0 | 0-1 | ||||
1991 | 若田部など | 2-1 | 0-2 | 0-2 | 1-0 | 1-2 | 0-2 | 0-1 | 2-0 | 1-1 | 3-0 | ||||
1990 | 小池など | 1-1 | 0-1 | 1-2 | 2-0 | 1-3 | 0-1 | 0-2 | 1-0 | 0-1 | 1-0 | ||||
1990年代合計 | 2-6 | 5-4 | 1-4 | 2-9 | 3-3 | 4-6 | 1-7 | 0-4 | 7-2 | 4-3 | 4-2 | ||||
年度 | 指名選手 | 順 位 |
重複 数 |
東京 ヤクルト |
東北 楽天 |
横浜 大洋 |
埼玉 西武 |
中日 | 千葉 ロッテ |
広島 東洋 |
日本 ハム |
阪神 | オリ 阪急 |
読売 | 南海 ダイエー |
1989 | 野茂など | 1-3 | 0-1 | 0-1 | 0-1 | 1-1 | 0-2 | 2-1 | 0-3 | 1-0 | 1-2 | ||||
1988 | 川崎など | 2-0 | 1-0 | 0-1 | 0-2 | 0-1 | 2-0 | 1-0 | 0-2 | 0-4 | |||||
1987 | 立浪など | 2-2 | 3-2 | 2-0 | 0-1 | 2-1 | 1-1 | 0-1 | 1-1 | 0-1 | 1-2 | ||||
1986 | 近藤など | 0-2 | 0-1 | 1-0 | 2-0 | 2-1 | 0-2 | 0-2 | 0-3 | 0-1 | 2-1 | 1-1 | |||
1985 | 清原など | 1-2 | 1-1 | 4-0 | 0-2 | 2-2 | 0-2 | 2-1 | 0-3 | 0-1 | 0-1 | 1-2 | |||
1984 | 広沢など | 1-1 | 2-0 | 0-3 | 0-1 | 1-0 | 1-1 | 0-2 | 1-1 | 1-1 | 0-1 | 0-1 | |||
1983 | 高野など | 2-0 | 0-2 | 0-1 | 1-0 | 0-1 | 1-1 | 0-2 | 2-0 | 0-1 | 0-1 | 1-3 | |||
1982 | 荒木など | 1-2 | 0-1 | 1-0 | 1-2 | 0-1 | 0-2 | 1-0 | 0-2 | 0-1 | 2-1 | 1-0 | |||
1981 | 金村など | 0-2 | 1-1 | 1-1 | 1-0 | 1-1 | 1-0 | 2-1 | 0-2 | 0-1 | |||||
1980 | 原など | 1-2 | 0-1 | 2-0 | 0-1 | 1-0 | 0-1 | 0-3 | 0-1 | 0-1 | 2-0 | 0-1 | |||
1980年代合計 | 11-16 | 8-10 | 9-6 | 7-7 | 7-10 | 6-12 | 6-13 | 7-13 | 3-12 | 7-8 | 6-17 |
2000年代
2006年までは大学・社会人選手に希望球団枠が設けられており抽選は少なかった。また高校生ドラフト、大学・社会人ドラフトが分離開催されている。
いわゆる逆指名の時代から再び抽選ドラフトに戻るとともに、2005年から参入した東北楽天が高い勝率を誇り日本一になる土台を作った。また東京ヤクルトも結果を残している。逆にオリックスはここでも勝ち星なし、阪神、日本ハム、横浜なども負け越している。
1990年代
1992年までは1位だけでなく下位指名でもウェーバー方式ではなく、指名が重複した場合には抽選が行われていたため、抽選は多かった。しかし1993年より逆指名ドラフトが始まり、合わせて下位指名はウェーバーとなったため抽選が極端に減る。
高校生に逆指名権は無く抽選が行われていたが、ここではオリックスが高い勝率を誇った。また巨人、福岡ダイエー、横浜なども勝ち越しており、それぞれ一時代を作った。
逆に中日、日本ハム、東京ヤクルト、そして阪神は負け越しが大きかった。
1980年代
1980年代は下位指名も重複したら抽選が行われていた。その中で西武、中日は高い勝率を誇った。西武は黄金時代を築く。巨人も勝ち越しはしていないものの高い勝率である。
逆に阪急(後のオリックス)はこの年代は散々となっている。また南海(後のダイエー、福岡ソフトバンク)なども勝率は良くなく、低迷期を迎え身売りをすることになる。
勝率ランキング!!
1980年から2013年までの全ての抽選における勝率ランキングです。東北楽天は2005年から参入し7勝4敗、勝率にして6割3分6厘の成績を残している。ダントツの勝率となっているが、他球団に比べると回数が少ないため番外とします。
第11位 北海道日本ハム 10勝27敗 勝率.270
1980年代から2000年代までは大きく負け越しが続いたが、最近は強気のドラフトで抽選率が挙がっている。
第10位 阪神 10勝26敗 勝率.278
ドラフト1位の連敗が続いていた1990年代、2000年代で低迷期を作った。しかし藤浪晋太郎投手の指名から運をつかんだか、日本シリーズに出場する。
第9位 オリックス 10勝24敗 勝率.294
1990年代は高い勝率を誇ったものの、2000年代以降0勝10敗となっている。単独指名を狙うのも戦略の一つかも。
第8位 広島 12勝24敗 勝率.333
大きな負け越しは無いものの、コンスタントに勝ててもいない。しかし抽選に臨んだ回数は合計36回で、12球団中4位。指名に積極的な球団と言える。
第7位 福岡ソフトバンク 14勝26敗 勝率.350
南海時代の1980年代に11の負け越しがあったが、1990年以降は8勝9敗と盛り返し、パリーグでも上位球団に生まれ変わった。
第6位 中日 12勝21敗 勝率.364
1990年代が大きく負け越しているが、2010年に入り単独指名路線に入りつつある。
第5位 東京ヤクルト 18勝28敗 勝率.391
抽選に挑んだ回数はダントツの46回、そして勝利数も18でトップとなっている。超積極的球団と言える。
第4位 横浜DeNA 15勝23敗 勝率.395
勝率は4位、1990年代に勝ち越しをしているが、2000代以降2勝9敗と大きく負け越し、チームの状態に大きく影響をしている。
第3位 巨人 14勝17敗 勝率.452
さすがの巨人、選手からの逆指名により抽選の前に勝負を決めていた年もあるが、抽選でも各年代でコンスタントに結果を残している。
第2位 埼玉西武 13勝14敗 勝率.481
1980年代の9勝6敗により黄金期を作った。近年もドラフト1位で6球団の重複から菊池投手、大石投手を獲得している。それ以外にも清原選手、松坂投手といった印象的な選手を抽選で獲得している。
第1位 千葉ロッテ 16勝17敗 勝率.485
12球団がある中での勝率5割近くはもはや奇跡的。近年も藤岡投手、石川投手などを確実に確保し、一度抽選を外しても、松永投手や伊志嶺選手などでカバーをしている。
高い勝率を誇る東北楽天、千葉ロッテ、埼玉西武、巨人などは他球団に恐怖を与えることになる。逆にオリックス、横浜は近年は散々な結果で、その悪い流れを断ちたい。
(記事:Professional-view Baseball 編集部)
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