*

東京大の勝利は近い

公開日: : 大学野球

 日曜日の東京六大学、慶応大vs東大の試合は10-4で慶応大が勝利し、東大がリーグの連敗記録を78へと伸ばしてしまいました。しかし、東大の勝利の予感を十分感じさせる内容でした。

攻撃の形

 東大4番の有井祐人選手が、慶大の三宮瞬投手からホームランを放った。チームでは5季ぶりのホームランのようだ。点差のついた場面でのソロホームランで、勝敗に大きく影響するものではないが、東大の4番がホームランを放ったという事は大きな勇気を与えたと思う。

 三宮投手は調子は良くはなかったかもしれない。ストレートは130キロ中盤くらいで変化球を織り交ぜて投げていた。それでも高校時代から注目されている投手だけに、東大打線は攻略するとまではいかなかったものの4点を奪った。

 序盤から三宮投手の球をジャストミートし、フライやゴロで打ち取られるも良い打球を飛ばしていた。出塁をすると果敢に盗塁を仕掛け、二盗から相手のエラーを誘いサードまでランナーを進めるケースもあった。

 そして、3番の笠原琢志選手が2点タイムリー2ベースなどマルチヒットを記録すると、4番の有井選手がホームランを放った。「頼れる主軸にチャンスで回すこと」、この形をはっきりさせていた。

 

守備の形

 スタメン9人のうち、東京六大学のほかの大学のようにすべてのポジションで守れる選手をそろえるのは、東京大ではやはり難しい。エラーも出る。しかし、併殺もきっちりと取っていた。

 課題の投手についても成長が見られた。2番手で登板した2年生の山本俊投手はストレートは140キロを越し、球威では他大学に通用する。制球力に課題があり4失点をしたものの、6回を投げた事で自信になったはずだ。また、リリーフで登板した3年生の関投手と2年生の吉川投手も、桑田コーチの教えのようにコントロール良く投げていた。

 

練習の形

 試合前のボール回しや、イニング間のボール回しなどで、慶大の選手の余裕を持った練習に比べ、東大の選手は必死さを見せていた。試合中も内野ゴロを打っても飛球を打っても全力疾走でファーストを駆け抜ける。バックネット裏では東大の選手のプレーに拍手が起こるようになっていたが、これは判官びいきというだけでなくこの必死さが伝わったものだろう。

 必死な姿で観客も味方につけ、東大は4-10ながら追い上げを見せた。攻撃の形、守りの形、そして必死さ。東大が連敗を止めるのは時間の問題だと思われる。

(記事:Professional-view Baseball 編集部)

関連記事

来年の野球はどうなる? その2:大学野球

  今年もあと1週間となりました。来年の野球界の動きや予想などをしてみます。今日は大学野球について。

記事を読む

野球キャンプイン

大学で野球を続けるということ

 夏の高校野球の日程が各地で進んでいる。甲子園開幕に向け、甲子園決勝に向け、全国4000校、10万人

記事を読む

中央大・島袋洋奨投手の現在、甲子園優勝投手の進路に関して

甲子園の春夏連覇、新しい所では2012年に大阪桐蔭が藤浪晋太郎、森友哉といったメンバーで、1998年

記事を読む

この季節の大学野球、それぞれの進路へ

 4月、5月のこの季節は、高校、大学、社会人の各種大会やリーグ戦が開催されています。大学野球にとって

記事を読む

侍ジャパン大学代表はどれだけ強いのか?

 今日6月29日、韓国で行われるユニバーシアードに出場する「侍ジャパン大学代表」が、プロ野球(NPB

記事を読む

新・慶応義塾大野球部が始動、全国大会で優勝するために

 慶応義塾大は大学野球の雄である。早稲田大とともに日本の野球の発展を担ってきた。東京六大学でも今年春

記事を読む

70連敗を止めにいった東大の誤算

東京六大学では東京大学がワーストタイの70連敗となった。2010年の早稲田大学戦で斎藤佑樹投手に勝っ

記事を読む

早慶戦が他の試合と違う点

今日から東京六大学リーグでは早慶戦(慶早戦)が行われています。なぜ早慶戦が特別なのか、理由を挙げてみ

記事を読む

大ブレーク、創価大・田中正義投手

 侍ジャパン大学代表とプロ野球(NPB)の若手選手が対戦したユニバーシアード壮行試合、創価大の田中正

記事を読む

秋のドラフトパン祭り、今年のドラフトは”山崎”が中心? 大学生BIG4を評価する

今年のドラフト会議は特に大学生投手に注目が集まっている。中でもプロからの注目度が高く、大学BIG4と

記事を読む



  • 解説者:日野茂氏(元横浜ベイスターズヘッドコーチ)


    解説者:石毛宏典氏(元西武ライオンズチームリーダー、オリックスブルーウェーブ監督、四国アイランドリーグ創立者)

    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」
    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」


    取材協力:元プロ野球選手が教える野球塾
    「ZEROベースボールアカデミー」
no image
桐生第一・蓼原慎仁投手が甲子園のマウンドに

ゼロベースボールアカデミーで、小学校3年から6年間、野球の練

浅村選手、炭谷捕手などFA移籍でどうなるライオンズ、石毛宏典氏が語る

今年、パリーグを10年ぶりに制覇した埼玉西武、浅村選手、山川選手、秋山

日野氏は金足農・吉田投手、石毛氏は浦和学院・渡邉投手を評価

プロ野球ドラフト会議が近づいてきた。今年も多くの選手が注目される中で、

石毛宏典が西武の戦いに「普段通りやるしかない」

10年ぶりにパリーグ優勝を飾った西武ライオンズ、かつての黄金時代のキャ

石毛宏典氏と日野茂氏が根尾選手と小園選手を評価

夏の甲子園が終わり、U18アジア大会を戦う選手たち。その中で、西武ライ

→もっと見る

PAGE TOP ↑