大阪桐蔭の優勝と福岡ソフトバンクジュニア、つながり始めた12球団ジュニアトーナメント
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高校野球
昨日、夏の高校野球で優勝した大阪桐蔭高校、実は福岡ソフトバンクジュニアとの縁がある。優勝メンバーの3人が福岡県出身で、小学校6年生の時に福岡ソフトバンクジュニア入りしている。そしてそのチームメイトには・・・。
福岡ソフトバンクジュニア
プロ野球では毎年冬に12球団が小学6年生を選抜したチームを作り、トーナメントで対戦する12球団ジュニアトーナメントを開催している。2005年から始まったこの大会は今年で10年目を迎える事になり、しっかりと定着をしている。
そして2008年のジュニアトーナメント、福岡ソフトバンクジュニアは背番号2の捕手に福島孝輔選手、背番号3・内外野手に中村誠選手、そして背番号14・投手内野手として香月一也選手を選出した。そう、福島選手は大阪桐蔭のエースとして、中村選手は主将で1番打者として、香月選手は3番で主軸として大阪桐蔭で優勝メンバーとなった。
この3人は福岡県に中学に進学したあと、大阪桐蔭に入学している。
そしてこのチームには他にも凄いメンバーがいる。高濱祐仁選手はこの世代に中学生で注目されたスラッガーの一人で、横浜高校に進学した。昨年夏の甲子園でほーむらんをは夏などプロから注目されているが、今年の夏は調子を落とし甲子園出場もならなかった。ちなみにホークスジュニアで背番号0を付け主将を務めたのが松崎健造選手で、横浜高校でも主将となり高濱選手とともに戦った。
また、背番号10で捕手として選ばれているのが小野郁選手、今年、西日本短大付で150キロを記録するピッチャーとして注目を浴びている。背番号18で内外野手として選ばれた森京賢大選手も海星高校で投手となった。140キロを超す速球を投げていたが今大会は背番号15でベンチに入ったのみ、登板機会はなかった。
ほかにも各高校で活躍した選手がたくさんいたチームだったが、2008年の大会では東北楽天、千葉ロッテとの予選リーグで勝ち上がったものの、準決勝で北海道日本ハムジュニアに敗れている。ちなみに、その日本ハムジュニアには、超スローボールで話題を呼んだ東海大四の西嶋亮太投手が内野手として出場していた。
プロにつながり始めたジュニアチーム
このジュニアチームだが、昨年も横浜ベイスターズジュニアでプレーした松井裕樹投手がドラフト1位でプロ入りしている。今年の高校生でも東京ヤクルトスワローズジュニアに横浜高校の浅間大基選手が、東海大相模の140キロカルテットの一人で先発した青嶋凌也投手が中日ドラゴンズジュニア、明徳義塾で4回甲子園に出場したエース・岸潤一郎投手はオリックスバファローズジュニアで出場している。
このように、ジュニアチームで活躍した選手が高校野球でも活躍し、プロの舞台に進む道が広がっている。少年野球関係者に話を聞くと、少年野球チームの強豪などがジュニアトーナメントに出場した選手をごっそりと入団させているようだ。そしてチームとして結果を残すと今度は有名高校から声がかかり、甲子園につながっていく。
いずれにしても福岡ソフトバンクジュニアで一緒に戦って大阪桐蔭に進んだメンバーが甲子園で優勝を経験した。高濱選手や小野投手などはドラフト候補としてプロ入りするところに来ており、大阪桐蔭のメンバーよりも一足先にプロ入りするかもしれないが、大阪桐蔭メンバーも大学でさらに成長しプロ入りするかもしれない。
かつてのあのチームの選手がいろいろな道を進み、野球の夢を追い続ける。そして時にチームメイトとなり、時に対戦相手となってお互いに成長をしてゆく。その姿を見る事も野球の楽しさの一つだと感じる。
(記事:Professional-view Baseball 編集部)
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