高校野球のベスト8と地域の差
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高校野球
今年の夏の高校野球選手権、北信越地区や東北地区の活躍が目立った。しかしベスト8には実力のある東海、近畿、九州も残り、各地方を代表するチームの対戦となる。
ベスト8進出チームは?
ベスト8の対戦カードは
三重(三重)vs沖縄尚学(沖縄)
敦賀気比(福井)vs八戸学院光星(青森)
健大高崎(群馬)vs大阪桐蔭(大阪)
聖光学院(福島)vs日本文理(新潟)
となった。富山商、佐久長聖、星稜なども初戦で勝利するなど北陸のチームの活躍が目立ったが、ベスト8には敦賀気比と日本文理の2校が残った。東北地方も山形中央、盛岡大付などが勝ち上がり活躍し、八戸学院光星と聖光学院がベスト8に残った。
予想に反し、初戦で多くの高校が姿を消した近畿地方と九州地方だったが、一昨年春夏連覇の大阪桐蔭、そして、昨年秋、今年春の九州大会で優勝した沖縄尚学が面目を保った。
東海地区では春の東海大会で優勝している三重高校が勝ち残り、関東も昨年夏の甲子園で優勝をしている前橋育英に続き、健大高崎が唯一勝ち残った。
地域の差
かつては、北海道や東北地方の高校は、冬は雪で覆われ4月までは屋外での練習ができなず、しかも甲子園の暑さに弱いという印象があり、確かに北海道、東北地方は長い間優勝がなかった。しかし2004年に駒大苫小牧が夏の大会で全国制覇をすると、2012年には光星学院が春・夏準優勝を記録する。北海道や東北地方のハンデというのは、練習の施設だったり気候の変動でかなり減っているようだ。
逆に九州など西の高校は暑さとの戦いとなってきた。5月には30度前後を記録する日も出てきており、逆に球児たちにとって厳しい環境となってきた。長期的な気候の変動が、甲子園の優勝にこれからも影響をしていくかもしれない。
日本全体の南北の環境の差は減ったかもしれないが、都市部と地方の人数の多さ少なさというものは、少子化や人口減少の中でさらに大きくなりそうだ。野球環境や試合経験を求めて、同じ都道府県でも都市部、または強豪の高校に選手が集中する形になっていくかもしれない。
(記事:Professional-view Baseball 編集部)
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