元プロ野球選手が持っているものは、技術だけではない
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西武ライオンズで中心選手として黄金時代を築き、オリックスでは監督も務めた、石毛宏典氏が千葉商大付高校のテクニカルアドバイザーとして、高校生の指導にあたるようだ。
アマチュア野球選手や野球チームからプロ野球選手に求められるのは、高いレベルの野球に関する技術や戦略なのだろう。しかし、元プロ野球選手が持っているものは技術だけでないことは、野球選手が選手に指導する姿を見ればわかる。
アマチュアの選手やチームが元プロ野球選手に望むもの
アマチュアの選手は、やはり野球をやる以上はプロ野球に入りたいという思いがあります。他の選手よりももっと上手になりたい、他の選手よりも早くうまくなりたい、そういう気持ちが強くなり元プロ野球選手の経験や技術を教えてほしいと聞きます。
またアマチュア野球の指導者も、それぞれ技術や指導の経験を持っていますが試合には常に勝てるわけではなく、教えた選手が必ずしも上手になるわけではありません。
そのうち自分の指導方法が本当に正しいのか、他にに良い指導方法があるのではないか、と悩むようになり、プロ野球ではどんな風に教えているのか、指導方法を聞きたいと話します。
元プロ野球選手が持っているもの1
プロ野球選手は、プロ野球という数少ない門をくぐった程の高い野球センス、身体的特徴、そして自分で作り上げた野球技術というものがあります。さらに中学、高校、大学、社会人そしてプロ野球でいろいろな指導者と出会い、その指導方法や作戦を経験している。これは非常に貴重で大切なものです。
しかし、以前にも述べたように野球の技術や理論は正解が1つあるわけではなく、プロ野球選手一人一人が別のものを持っているといってよいでしょう。ですので、アマチュア選手を指導するときには、そのことを理解していて、間違いのない基本的な部分を教える事が多いように思います。
こんな風に言うと「なんだ、深い技術の話は教えてくれないのか」とがっかりするかもしれませんが、ZEROベースボールアカデミーの練習前には、選手一人一人の名前を挙げて、「こう教えよう」「これをやってみよう」と次々と、指導の方法や練習の方法が出てきます。
全体的には基本の基の字しか話しませんが、選手ぞれぞれに合わせて披露する指導の引き出しは本当にたくさんあるのだと感心させられます。
いろいろな場所、いろいろなレベルの指導を経験したことは、貴重な財産です。
元プロ野球選手がもっているもの2
その他にも元プロ野球選手が持っているものがたくさんあります。
技術もそうですが、練習に対する情熱はものすごいものがあります。野球塾でも選手一人一人の名前を憶えています。そして、打撃練習では自らバッティングピッチャーとして、全選手を相手に投げ続けます。しかしそれだけやってもピンピンしている体力もすごいものがあります。
野球にかける情熱そして体力は、高校野球を教えたとしても選手のほうが音を上げるかもしれません。
ほかにも、幅広い野球人脈があります。高校、大学、社会人、プロ野球、チームメイトだったり戦った選手の数は数えきれない程になります。また出身チームの上下のつながりも出てきたりと、ものすごい人脈になります。
この人脈を生かして野球の指導に生かしたり、練習試合をくんだりすることも、元プロ野球選手を高校野球のチームが呼ぶ時のメリットになるのではないかと思います。
(記事:Professional-view Baseball 編集部)
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