*

指導者の器量と選手の信念

公開日: : 少年野球指導

野球をする少年達にとって、戸惑う事がある。それは、指導者によって指導内容が違う事。しかしそんなことはどの世界でもある。しかし問題なのは、その指導に従ったプレーしなかった事で、選手が「試合に使われなくなるのではないか」と考えてしまう事だ。

野球理論は百人百様

野球には打撃の理論や技術、守備の理論や技術、投球の理論や技術、トレーニングの理論や技術など様々なものがあり、それは指導者や野球で成功したプロ野球選手など一人ひとり違うところがある。

プロ野球選手が打撃の理論などを伝えるテレビ番組などがあったが、ホームランの打ち方に関しても、百人百様と言って良かった。また野球の技術に関する本や雑誌を見ても、様々な指導方法が紹介されている。

野球少年は、少年野球から始まり、高校野球、大学野球、そしてプロ野球とその時の指導者に、その技術や理論を伝えられる。そして、その度にこれまでとは違うものを目の前に見せられる事になる。

プロ野球選手でも、キャンプ中にいろいろなOBが来て野球理論を指導したり、首脳陣やコーチが交代するたびに違う指導をされて、本来の自分のバッティングやピッチングを忘れてしまう選手もいたりする。その中で、それを試して自分に合うものを選択し、必要のないものを捨てて行くこと、それがプロにとって必要な要素といえる。

いろいろな指導により混乱してしまう選手はその能力が不足していたり、最終的に自分に必要な自分の信念というか周りに流されない強さというものが足りないのかもしれない。

 

野球を続けていくうえでの必要となってしまう事

そのような状況で一番重要なのは、指導者の器量や、公平な判断力というものだろう。

中学生までは少年野球チームで試合に出ることで結果が残り、有名な高校野球のチームに進むという道が開ける。高校野球でも一緒で、野球で大学に進学するには少なくとも試合で使ってもらえる選手でなければならない。

 そのためには少年野球チームの指導者に使ってもらわなければならない。少年野球チームでも高校野球でも試合に出られなくなった時点で、将来への野球の道は非常に細くなってしまうという現状がある。

そうなると、少年は一生懸命指導者の指導に従い、その形でプレーをするようになる。少年野球選手はしっかりとした自分の形というものも描けないし、それがあったとしても指導者と違った形でプレーをすることは難しい。

中学時代にその形で練習しようやくものにした所で、高校に入学したら、違った形でやるように指導されると、またその形に変えるための努力をしてしまう。たとえ指導者が、「従わなければ使わない」というような指導者でなくてもだろう。

本当に必要なのは

指導者がその選手を指導できるのは長くても5年くらいだろう。少年野球チームだって、高校野球だって、大学野球だって3年~4年でその指導者から離れ、新たな指導者の元に行くことになる。プロ野球だって、コーチが変わったりして5年くらいがいい所だろうか。

指導者が自分の理論を持つことは非常に素晴らしい事だ。ただし選手にも自分の良いと思うものがある。その時、最終的には選手自身が自ら考える事を明確に伝える事、そして自分の指導した形とは違った形でプレーしても、それで結果を残すならば公平に評価して試合に使ってほしい。また、そういう選手を実際に試合で使わないという指導者は論外だ。

指導者に信念があるならば、野球少年にも信念はある。お互いにそれをぶつけ合い、最終的には選手の考えた答えを尊重する事が重要だと思います。

 

(記事:Professional-view Baseball 編集部)

関連記事

野球も変わっていく

 野球も時代で変わっている。トレーニング方法、調整方法、そしてチーム、指導者も。野球はどんな方向に進

記事を読む

プロ野球が少年野球チームを運営へ

 東北楽天がリトルシニアのチームを運営していくことが分かった。リトルシニア連盟に所属し、最初は20人

記事を読む

プロ野球選手のミットの使い方が全然違う!

 野球塾のZEROベースボールアカデミーでは、少年野球のチームなどではなかなか教わらないような技術も

記事を読む

元プロ野球選手が教える守備練習は違った!

 元プロ野球選手が教える野球塾・ZEROベースボールアカデミーでは、この日も内野守備の練習が行われた

記事を読む

目標を立てる

2017年がスタートしました。野球選手の皆さんも、「大会で優勝すると」、「来年の進路を決める事」、チ

記事を読む

プロは基本を必ずやる

野球塾で元プロ野球選手が指導しているのを見ると、生徒とは明らかに違う部分がある。それはプレーのうまさ

記事を読む

野球塾の生徒が甲子園へ!どんな選手が甲子園に行けるのか

 高校野球秋季大会の関東地区で浦和学院が優勝し、センバツ出場が確実視されている。その浦和学院は明治神

記事を読む

野球練習の工夫

練習はきつい!そういうイメージがある。体を作るには淡々と走ることを繰り返す。そして野球は瞬時に打球を

記事を読む

自主性と個性的なフォーム

 メジャーリーガーには、独特な投球フォームやバッティングのフォームで打つ強打者がいると言われる。一方

記事を読む

野球を考える時間を毎日つくる

阪神で大活躍中の高山俊選手は、大学時に監督より、毎日10分間スパイクを磨くように指示をされたという。

記事を読む



  • 解説者:日野茂氏(元横浜ベイスターズヘッドコーチ)


    解説者:石毛宏典氏(元西武ライオンズチームリーダー、オリックスブルーウェーブ監督、四国アイランドリーグ創立者)

    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」
    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」


    取材協力:元プロ野球選手が教える野球塾
    「ZEROベースボールアカデミー」
浅村選手、炭谷捕手などFA移籍でどうなるライオンズ、石毛宏典氏が語る

今年、パリーグを10年ぶりに制覇した埼玉西武、浅村選手、山川選手、秋山

日野氏は金足農・吉田投手、石毛氏は浦和学院・渡邉投手を評価

プロ野球ドラフト会議が近づいてきた。今年も多くの選手が注目される中で、

石毛宏典が西武の戦いに「普段通りやるしかない」

10年ぶりにパリーグ優勝を飾った西武ライオンズ、かつての黄金時代のキャ

石毛宏典氏と日野茂氏が根尾選手と小園選手を評価

夏の甲子園が終わり、U18アジア大会を戦う選手たち。その中で、西武ライ

盗塁:バッテリーとランナーの3.3秒の攻防

盗塁は、日本の野球に置いて、チャンスを広げ、得点を挙げるために重視され

→もっと見る

PAGE TOP ↑