*

松井裕樹投手とコーチの指導

公開日: : 最終更新日:2014/04/25 プロ野球

4月23日の東北楽天vs埼玉西武戦、高校からプロに入って4度目の先発となった松井裕樹投手は、この試合後に降格となった。まだ早かったのではないか、監督やコーチの指導がまずかったのではないかなど、いろいろな意見が出ることだろうが、投手の指導は一概に言えない難しさがある。

 

オープン戦からの成績

 松井裕樹投手のオープン戦からの投球内容をまとめる。

オープン戦

  • 2月24日 対巨人     2回0安打2奪三振0四球0失点 
  • 3月 5日 対千葉ロッテ  5回4安打6奪三振0四球0失点
  • 3月13日 対オリックス  5回2安打4奪三振2四球0失点
  • 3月16日 対横浜DeNA  4回4安打5奪三振1四球2失点

ここまで16回10安打17奪三振3四球2失点、奪三振率9.56、被打率.208、与四球率1.31

リーグ開幕

  • 4月 2日 対オリックス    6回    5安打 6奪三振 5四死球 3失点
  • 4月 9日 対北海道日本ハム  3回1/3 3安打 7奪三振 5四死球 2失点
  • 4月16日 対福岡ソフトバンク 5回    5安打 4奪三振 6四死球 3失点
  • 4月23日 対埼玉西武     5回    5安打 6奪三振 8四死球 5失点

リーグ戦は19回1/3 で18安打、23奪三振、24四死球、13失点、奪三振率10.73、被打率.310、与四球率5.08

 

結果を見ると、与四球率は非常に増え、被打率も1割以上も増えてしまっている。しかし奪三振率は逆に多くなっている。ヒットを打たれるのを恐れて四球を出しているような形ではなく、バッターが変化球の見極めをするようになったり、高めのストレートを振らなくなったりなのだろうか。また、被打率も上がっている所を見ると、バッターが打つボールを絞るようになったり、または松井投手のストレートや変化球がオープン戦よりも良くない事も考えられる。

いずれにしてもリーグ戦に入ったとたんに成績が大きく変わっている所を見ると、徐々にフォームが悪くなったりと言う事は無さそうである。

 

首脳陣、コーチの役割は

 キャンプやオープン戦で佐藤義則コーチの指導が入ったことが話題となった。また「どこから手を付けていいか、課題がたくさんある」というコメントも聞こえている。また星野監督もリーグ戦の投球を見て、「あんな投手見たこと無い」と言ったという報道もされている。

佐藤コーチの指導については、キャンプの時から入っており、松井投手もそれですぐにフォームを変えたりという事もなかったようだ。オープン戦ではそれで結果を出ていたので良かったが、リーグ戦で四球を出すようになると、松井投手にもフォームの迷いが生じて、佐藤コーチの指導を急に取り入れるようにしたのかもしれない。

指導の内容は良いか悪いかは今はまだわからないが、ただしリーグ戦に入って急に結果が出なくなったことからすると、指導の内容が悪かったと言う事はなさそうだ。

あるとすれば、松井投手がフォームをすぐに変えられる柔軟性がある投手なのかどうかを判断できなかった事だろう。柔軟に対応できる投手ならば次の登板までに修正できるかもしれないが、松井投手はそういう投手では無かったようだ。もっと早く2軍に落として、昨日の試合の苦い経験をさせる事は無かったかもしれない

 

1勝したらガラッと変わる投手もいるので、星野監督も佐藤コーチもそう考えたのだろう。これはやってみなければわからないが、結果は悪い方に出てしまった。これから松井投手がどのように這い上がってくるのか、長い目で見守る必要がある。

(記事:Professional-view Baseball 編集部)

関連記事

左打者には左投手?確実性を上げるために逆方向を狙う?野球の常識とは

日本の野球で常識と考えられている事について、元西武ライオンズの石毛宏典氏に聞いた。 夏の甲子園で北

記事を読む

石毛宏典氏、日本シリーズで一番強かったのは1985年の阪神

 石毛宏典氏は、西武ライオンズの黄金期を戦い、11度の日本シリーズを経験し、8度の日本一に輝いている

記事を読む

気が早いけど、来年の新人王を予想してみる

プロ野球の今年度の新人王争いは、セリーグは新人最多セーブ記録を更新したDeNAの山崎康晃投手が最有力

記事を読む

プロ野球選手とセカンドキャリア

日本プロ野球機構(NPB)は、現役プロ野球選手による「セカンドキャリアに関するアンケート」の結果を公

記事を読む

プロ野球12球団のスタメンを見てみる

プロ野球のペナントレースも、各球団20試合程度を消化している。石毛宏典氏は「なんでスタメンを固定しな

記事を読む

かつてのプロ野球選手のトレーニングとは?

今年のオフはダルビッシュ有投手のTwitterにて、トレーニング方法の話が良く聞かれ、大谷翔平投手、

記事を読む

石毛宏典氏が2016年シーズンを振り返る:パリーグ編

2016年のシーズンについて、元西武ライオンズの石毛宏典氏に振り返ってもらった。今日はパリーグ編。

記事を読む

横浜DeNA・山崎康晃投手がすごいのは投げる球だけではない

2014年に横浜DeNAにドラフト1位で指名され、新人最多セーブとなる37セーブを挙げて新人王獲得確

記事を読む

吉田正尚選手、高山俊選手、ドラフト1位候補を石毛宏典、日野茂が斬る

前回に引き続き、今年のドラフト会議で1位指名に名前の挙がる選手を、石毛宏典氏、日野茂氏に斬ってもらい

記事を読む

期待が不安を上回る、3月を楽しもう!

 いよいよ3月に入る。日本の場合、多くの物事の1年間の活動が3月で終わり、4月から新しい1年が始まる

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です



  • 解説者:日野茂氏(元横浜ベイスターズヘッドコーチ)


    解説者:石毛宏典氏(元西武ライオンズチームリーダー、オリックスブルーウェーブ監督、四国アイランドリーグ創立者)

    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」
    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」


    取材協力:元プロ野球選手が教える野球塾
    「ZEROベースボールアカデミー」
浅村選手、炭谷捕手などFA移籍でどうなるライオンズ、石毛宏典氏が語る

今年、パリーグを10年ぶりに制覇した埼玉西武、浅村選手、山川選手、秋山

日野氏は金足農・吉田投手、石毛氏は浦和学院・渡邉投手を評価

プロ野球ドラフト会議が近づいてきた。今年も多くの選手が注目される中で、

石毛宏典が西武の戦いに「普段通りやるしかない」

10年ぶりにパリーグ優勝を飾った西武ライオンズ、かつての黄金時代のキャ

石毛宏典氏と日野茂氏が根尾選手と小園選手を評価

夏の甲子園が終わり、U18アジア大会を戦う選手たち。その中で、西武ライ

盗塁:バッテリーとランナーの3.3秒の攻防

盗塁は、日本の野球に置いて、チャンスを広げ、得点を挙げるために重視され

→もっと見る

PAGE TOP ↑