プレー解説:瞬時の判断と自然に動く体
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プレー解説
元プロ野球ヘッドコーチの日野氏とYoutubeの佐野日大の田嶋大樹投手の動画見ていた時、田嶋投手の投球よりも日野氏が指摘したプレーがありました。それは、昨年夏の栃木大会決勝でランナーが3塁に盗塁を決めたプレーでした。
プレーの内容
そのプレーが写っていた動画は、次のものになります。(※ムービーの元が不明確だったため、Youtubeのサイトに転送いたします。)
http://youtu.be/MNkoFsSVGsg?t=19m2s
ランナーが2塁にいる場面で、セカンドランナーがサードで盗塁をします。バッテリーはやや外角に外してサードに送球し、サードベース上への素晴らしい送球が行きました。しかしサードへの盗塁はセーフ、ランナーの足に速さを褒めたくなる場面でした。
しかし、そのプレーを見て日野氏は映像を止めてプレーの解説を始めます。「このプレーをランナーの足が速かったで済ませてはいけないのです」と。
瞬時の判断で体が動くか
キャッチャーからの送球をサードが捕球した時、ランナーはまだベースの2,3m手前にいました。そのままタッチに行ってもアウトになりそうなタイミングでしたが、ランナーの足が一瞬速くベースに着きセーフとなります。サードは悔しがり大きなアクションを取っています。
ですがこのプレーはアウトにできたプレーだと日野氏は解説します。
送球を受ける際にベースをまたいだ形で送球を待ちます。これは、送球がそれた時も考えての事だと思います。しかし、キャッチャーからの送球はベースの上にくるストライクの球でした。
この時、サードは左足を後ろに引いてすぐにタッチできる体勢にすれば、ミットを下におろすだけでランナーにタッチができたと考えられます。送球を待つ姿勢は良かったのですが、良い送球が来た時に何をすべきか、瞬時に判断をして体が自然に動くようにしなければなりません。
試合の一つのプレーでしたが、野球指導者の目は見逃しませんでした。この場面でその後に点数は入りませんでしたが、このプレーは内野手にとって参考になるプレーとなるでしょう。
これからも、プロ野球、高校野球などで参考となるプレーを紹介してゆきます。
(記事:Professional-view Baseball 編集部)
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