*

センバツ注目投手だった佐野日大・田嶋大樹投手を改めてチェック

公開日: : 注目選手, 高校野球

2014年の第86回選抜高校野球大会は龍谷大平安高校の優勝で幕を閉じました。好投手がたくさんいましたが、その中でもやはり佐野日大・田嶋大樹投手の評価は高くチームは準決勝で敗れたもののベスト4まで勝ち上がり、U18の高校日本代表1次候補にも選出されました。

田嶋大樹投手の成績

まず、田嶋大樹投手のセンバツでの成績です。

対戦相手 打者数 被安打 奪三振 四死球 自責点
鎮西 9 32 5 12 0 0
智弁学園 10 42 8 9 3 2
明徳義塾 11 46 9 7 5 5
龍谷大平安 8 36 10 3 4 5
合計 38 156 32 31 12 12

 

岡本和真というスラッガーのいる智弁学園、岸潤一郎投手のいる明徳義塾、そして優勝した龍谷大平安と戦い、2度の延長戦も含めた4試合38イニングを一人で投げ抜くという過酷な状況となりました。

そのため、準決勝の龍谷大平安戦では序盤に「腕に力が入らず、降板を申し出ようと思った」と話すなど、体力も気力も限界に達していたようです。

通算成績で見ると、38回を投げて31奪三振に12四死球ですが、大会が進むにつれて被安打数や四死球が多くなり、自責点も増えました。このような短い期間で数試合を一人で投げ抜くような試合では、通算成績でその選手を評価するのはできないでしょう。

 

センバツでの投球を元プロスカウトが評価する

以前の記事で、大会前で元プロのスカウトである日野茂氏に田嶋投手の評価をしてもらいましたが、センバツ大会でのポイントを、「右バッターのインコースへ投げられるかどうか」としました。これは本人も課題として挙げていた点でした。

実際に初戦の鎮西高校との試合では、球速も145km/hを記録し12三振を奪って完封するという快投を演じましたが、日野氏は次のように評価しています。

「左バッターの時は球持ちが良いが、右バッターの時は良くない。しっかりと体を使って投げられておらず、手で投げている証拠」と評価しました。確かに三振は奪いましたが、右打者のインコースに投げようとしても外角に行き、それでも球威で空振りを奪っているケースも見られました。

しかし、2回戦の智弁学園戦で注目のスラッガー・岡本和真選手との対戦では、第2打席に大きなスライダーを使って三振を奪い、続く第3打席は岡本選手がスライダーに狙いを定める状況で、インコースにストレートを投げる必要性のある打席でした。

そこで田嶋投手は初級に、ボールになりましたが130km/h中盤のストレートをインコースに投げます。その後、外角のスライダーを見せ、7球目に再びインコースに135km/hのストレートを投げ切り、見逃し三振を奪います。おそらく納得の三振だったでしょう。

 

田嶋投手の成長

 田嶋投手には、プロのスカウトが高い評価をしていますが、単に完封をしたり三振を奪ったりだけでなく、このような成長をしている姿を見せる所も、高い評価につながっているのでしょう。

 

(記事:Professional-view Baseball 編集部)

関連記事

高校野球の魅力と変わること

 先月、高校野球は変われるか?という記事で、高校生投手の球数の多さを指摘し、高校生の将来も考えて投球

記事を読む

高校野球、エラーで負けてしまった選手たちへのメッセージ

 夏の高校野球大会、甲子園では49校による48試合が行われ、そのうちサヨナラで試合が終わったのは5試

記事を読む

元西武ライオンズの石毛宏典氏と元スカウトの日野茂氏が、夏の甲子園で気になった投手

夏の高校野球甲子園大会は、作新学院の優勝で幕を閉じた。優勝した今井達也投手や準優勝の北海・大西健斗投

記事を読む

浦和学院は3日目第3試合!!

 高校野球の組み合わせ抽選が行われ、浦和学院は3日目第3試合で昨年覇者の龍谷大平安と対戦する。ZER

記事を読む

高校野球は変われるか?

 高校野球はヒーローを生み出す場にもなる。それは甲子園で優勝した選手だけでなく、懸命にプレーしながら

記事を読む

石毛宏典氏と日野茂氏が根尾選手と小園選手を評価

夏の甲子園が終わり、U18アジア大会を戦う選手たち。その中で、西武ライオンズの名遊撃手だった石毛宏典

記事を読む

代表に集った選手たちは、何を得たのか?

 8月の甲子園終了から約2週間、侍ジャパンU18代表が集まった。約17万人の高校野球部員の中から選ば

記事を読む

高校野球は練習方法を変えれば、まだまだ上手くなる(2)

ある高校の練習の指導に訪れた日野茂氏は、その練習方法とある出来事を経験して「高校野球は練習方法を工夫

記事を読む

意外性を見せたセンバツ出場校の選考

センバツ高校野球大会の出場32校が発表された。選出には意外と感じられる部分も見られた。 意外な選考

記事を読む

頑張れ、野球塾出身の4番!そして全国の高校野球3年生へ

 ゼロベースボールアカデミーで、元プロ野球選手の始動を受けた選手たちが、高校野球の最後の1年を戦って

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です



  • 解説者:日野茂氏(元横浜ベイスターズヘッドコーチ)


    解説者:石毛宏典氏(元西武ライオンズチームリーダー、オリックスブルーウェーブ監督、四国アイランドリーグ創立者)

    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」
    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」


    取材協力:元プロ野球選手が教える野球塾
    「ZEROベースボールアカデミー」
no image
桐生第一・蓼原慎仁投手が甲子園のマウンドに

ゼロベースボールアカデミーで、小学校3年から6年間、野球の練

浅村選手、炭谷捕手などFA移籍でどうなるライオンズ、石毛宏典氏が語る

今年、パリーグを10年ぶりに制覇した埼玉西武、浅村選手、山川選手、秋山

日野氏は金足農・吉田投手、石毛氏は浦和学院・渡邉投手を評価

プロ野球ドラフト会議が近づいてきた。今年も多くの選手が注目される中で、

石毛宏典が西武の戦いに「普段通りやるしかない」

10年ぶりにパリーグ優勝を飾った西武ライオンズ、かつての黄金時代のキャ

石毛宏典氏と日野茂氏が根尾選手と小園選手を評価

夏の甲子園が終わり、U18アジア大会を戦う選手たち。その中で、西武ライ

→もっと見る

PAGE TOP ↑