第86回選抜高校野球大会の注目の投手、佐野日大・田嶋大樹投手に注目
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注目選手
いよいよ明日、3月21日より第86回選抜高校野球大会が開幕する。今大会にも大勢の選手が出場し、熱戦や活躍が期待されるが、その中でも佐野日大の田嶋大樹投手に注目をしてみました。
この田嶋投手の映像がYoutubeにもたくさん公開されています。今回はその映像を見て、元プロのスカウトがどのように評価ができるのかを挑戦していただきました。
田嶋大樹投手とは?
- 1996年8月3日 栃木県出身 182cm73kg 左投左打
- 速球:最速145キロ
- 変化球:カーブ、スライダー、スラーブ、フォーク
- フォーム:上から投げたりやや横から投げたりと腕の位置を変え、クイックで投げたりタイミング、ゆっくりと投げたりタイミングを外す。
- 実績:2年秋の公式戦 7試合5完投3完封 55回で被安打32、52奪三振、11四死球、5失点、自責点3、防御率は0.49
- エピソード:秋の関東大会で足に怪我を負ったが、試合中に足に負担のかからないフォームを模索して完投勝利を収めた。
サウスポーで145キロを投げるというと、2013年のドラフト会議で東北楽天にドラフト1位指名された桐光学園・松井裕樹投手を思い浮かべますが、身長も高くより柔軟なタイプと言えそうです。
Youtubeの映像で元プロスカウトが評価してみる
本来ならば直接選手を見ないと、その選手の本当の評価はできないと思います。しかし、今回はあえてネット上に公開されている映像だけで、元プロスカウトの日野茂氏に評価をしていただきました。
参考にした動画
佐野日大・田嶋大樹 投手(1年秋。2012.9.17 足利工大付 戦)
※評価に参考にさせていただいたYoutubeの映像はこちらにもリンクを張ったり、映像を表示する事も一般的には可能です。しかし、元の映像の著作権の問題や、投稿者の著作権も考慮し、リンクでの紹介とさせていただきます。ご了承ください。
まず、右バッターへの外へのコントロールが良く特徴的と言える。しかし、右バッターのインサイドになかなかいけない。その原因として、体重が後ろに残っている場面が見られること、さらに、頭が突っ込みすぎている場面がある、そのためどうしても外側に行ってしまうと考えられます。
実績を見ると、イニング数と同じ程度の三振を奪っており、プロに行く選手の一つの目安となります。最速145キロという数字がありますが、コンスタントにどのくらいの球速が出ているかが重要になります。
2年生秋の時点での課題をこの冬に克服してくるか、右バッターのインコースへ投げられるかどうかに注目をしてみましょう。
ネットの動画で評価する事について
今回、ネットでの動画でこれだけの評価をしていただきましたが、実際に感想を聞くと、「ネットの動画でもある程度は特徴がわかる」という事でした。ネットの動画で見るポイントとしては、
- 10球程度は最低でも必要
- 正面から見た映像があれば良い
とのことでした。
では実際に選手を直接みると、どんなことがよりわかるのかという事について聞くと、「走り方やしぐさ、キャッチボールを見て、選手の性格や全体をとらえる」という事でした。実際に同じチームの選手になってもらうのですから、そういう面も大切なのでしょう。さすがに奥が深そうです。
これからも注目されている高校生、大学生、社会人やプロ野球選手について、映像を見てもらっての特徴の説明を続けてまいります。お楽しみに!
(記事:Professional-view Baseball 編集部)
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