*

1月、2月のスカウトの動き

公開日: : スカウト活動

プロ野球は2月1日に春季キャンプが始まり「球春到来」となる。この時期はアマチュア野球の高校野球、大学野球、社会人野球などもまだシーズンオフで、各チームとも実戦ではなく、体力づくりやフォームを作る作業、そして全体練習や紅白戦などチームとしての形を作っていく季節である。

初春のスカウトの動き

アマチュア野球がまだ動き始めていないこの時期、アマチュア野球を担当しているプロのスカウトはいったい何をしているのでしょうか?

その疑問をかつて西武ライオンズ等でスカウトをしていた日野茂氏に聞いてみました。

 

この時期はどこにいるのですか?

この時期はキャンプ地に同行しています。前年にドラフト会議で指名して獲得した選手がどのような状態かを、自主トレやキャンプで確認します。それと同時に、監督・コーチなど現場の首脳陣に選手の特徴を伝えます。

特に選手の性格についてはすぐに把握する事は難しいでしょうから、1年以上追っていたスカウトが監督・コーチに伝えるのは大切な事です。

 

担当した選手が活躍するのはうれしいですか?

もちろんうれしいです。でも自分の担当した選手以外の獲得した選手が活躍する事もうれしいです。誰が担当したという意識よりは「スカウト全体でチームとして獲得した」という思いが強いです。

 

選手にはどのような声をかけますか?

高校生には、まずは体を作って、2,3年で1軍でプレーできればいい、というような意見もありますが、プロに入った以上スタートラインは一緒です。私は高校生でも「1年目からやれ」と声をかけます。

 

このように、この時期は前年に獲得した選手について、不安な気持ちでいる選手たちをケアしたり、首脳陣との間に入ったりと、新人選手達にとって身近な存在となっているようです。このようなスカウト達の働きによって、1年目でチームにとけ込み、力を発揮するルーキーも出てくるのでしょう。

次に、スカウト活動について質問をしてみました。

 

年始に行われる今年第1回目のスカウト会議では

チームにより様々ですが、1月、2月ごろに今年1回目となるスカウト会議が開催されます。新聞等では「候補者何人をリストアップした」等の報道がありますが、実際にどのような事をしているのでしょうか?

日野氏:この1年間にドラフト候補となる選手のリストアップは前年から常に行っていて、球団に報告をしている。球団によって違うが、特に改めてリストアップをするようなことはないでしょう。

 

年始に有力選手のいる高校や大学、チームにあいさつに行くのは?

毎年、有力なドラフト候補選手のいる高校や大学、社会人チームの練習始めにスカウトが訪れたというような報道があります。これについては?

日野氏:これも特に意識をしているという事はない。

 

もちろん球団によっても様々な思惑があるかもしれませんが、年始のスカウト活動については、それほど意識的に動いていると言う事は無いようです。ただし、ドラフト候補選手とスカウトはお互いが信頼関係になっている印象を受けます。こういう活動を自然に行えることが、スカウトという事になるのでしょう。

 

プロ球団のスカウトがこの時期にどのような活動をしているのかなどは、これから1年間、取材をいたします。ご期待ください。

 

(記事:Professional-view Baseball 編集部)

関連記事

スカウトの目は様々なものに影響される

 元プロ野球スカウトの日野茂氏は、選手時代は内野手としてプレーしていた。プロ野球のコーチ時代も守備な

記事を読む

【ドラフト会議特集11】選手を獲得したときのスカウトの気持ちは?

 いよいよドラフト会議まであと2日となった。選手にとっても運命の日だが、スカウトにとっても1年間、ま

記事を読む

2015年ドラフトを元西武スカウト・日野茂氏に聞く

2015年のドラフト会議から1ヶ月が経ち、球団では入団発表が行われている。今年のドラフト会議の指名の

記事を読む

元プロ野球スカウトが語る、スカウトの資質とは?

 西武ライオンズでスカウトをしていた日野茂氏に、スカウトの資質について聞いた。スカウトには何が必要な

記事を読む

プロ野球のスカウティングは「営業」か「投資」か

 ローソンの社長を務めた新浪氏が10月からサントリーホールディングスの社長に就任する。近年は新卒学生

記事を読む

選抜高校野球で注目された選手はドラフトで指名されやすいか

選抜高校野球大会は、まだ肌寒い季節ですが高校生たちの熱い戦いが行われています。1回戦で32チーム全て

記事を読む

明らかになる選手の能力、チームの選手を見る目は一致しているか?

新人合同自主トレがスタートした。そこには選手を預かる1軍2軍の監督やコーチ、担当したスカウト、そして

記事を読む

ドラフト下位指名選手の活躍、スカウトの喜び

 昨日の中日と横浜DeNAの試合で、中日のドラフト7位ルーキー・遠藤一星選手が勝ち越しのヒットを放ち

記事を読む

なぜこの選手を獲得できなかったのか?嘉陽宗一郎投手

昨日、東都大学リーグの亜細亜大と駒沢大の対戦が行われ、亜細亜大学が勝利した。勝利投手になったのは、今

記事を読む

【スカウト物語】1979年、杉永政信投手の「突然のドラフト1位報道」

日野茂氏はクラウンライターライオンズが西武ライオンズとなる1978年から1980年までスカウトとして

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です



  • 解説者:日野茂氏(元横浜ベイスターズヘッドコーチ)


    解説者:石毛宏典氏(元西武ライオンズチームリーダー、オリックスブルーウェーブ監督、四国アイランドリーグ創立者)

    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」
    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」


    取材協力:元プロ野球選手が教える野球塾
    「ZEROベースボールアカデミー」
浅村選手、炭谷捕手などFA移籍でどうなるライオンズ、石毛宏典氏が語る

今年、パリーグを10年ぶりに制覇した埼玉西武、浅村選手、山川選手、秋山

日野氏は金足農・吉田投手、石毛氏は浦和学院・渡邉投手を評価

プロ野球ドラフト会議が近づいてきた。今年も多くの選手が注目される中で、

石毛宏典が西武の戦いに「普段通りやるしかない」

10年ぶりにパリーグ優勝を飾った西武ライオンズ、かつての黄金時代のキャ

石毛宏典氏と日野茂氏が根尾選手と小園選手を評価

夏の甲子園が終わり、U18アジア大会を戦う選手たち。その中で、西武ライ

盗塁:バッテリーとランナーの3.3秒の攻防

盗塁は、日本の野球に置いて、チャンスを広げ、得点を挙げるために重視され

→もっと見る

PAGE TOP ↑