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野球選手たちの進路の選択肢は広がっていくのか?

公開日: : アマチュア野球

かつては、プロ野球選手になるには、注目される大会に出場できそうなチーム、スカウトが何度も足を運んでくれるようなチームにいることが有利だった。しかし今後は、そのような固定概念は薄らいで行く可能性がある。

情報ツールの進歩

基本的にプロ野球の各球団には、アマチュア野球の選手をチェックするスカウトに人数は、だいたい8人前後で多くても10人をやや超えるかどうかといったところだろう。それらのスカウトが日本全国、高校、大学、社会人、その他をカバーするのには限界がある。従って、注目する選手が多く出場する大会を優先して見に行く事が効率的と考え、高校野球であれば甲子園大会や地区大会、大学野球であれば東京六大学や東都リーグ、社会人野球であれば各地で行われる大会や都市対抗2次予選などには何度も足を運ぶ事になる。

それ以外のチームや選手については、スカウトはいろいろな人と繋がりを作って情報をもらい、その情報を元に選手を見に行く事で効率的にスカウティングをしようとする。

しかし最近は、情報ツールが格段に進化をし、これまで見ることができなかったリーグの試合を映像で見ることができたり、各地のファンの方によって、地方の有望な選手の映像がyoutubeなどに投稿されており、実際に選手を見にいく前にチェックできたりして、より効率的にスカウト活動ができるようになった。(ただし移動中の車内や、試合を見たその夜のホテルなどで、それらの選手をチェックしなければならず、仕事は増えているかもしれないが)

このように情報ツールを駆使する事で、これまで以上に担当エリア内の選手の情報を得ることができるようになった。

 

選択肢は広まる

そうなると選手の側も選択肢が広がる事になる。これまでは高校ならば甲子園に出場する可能性の高い高校、大学ならば東京六大学や東都、関西学生野球リーグのチームに進む事で、スカウトに注目される可能性が高くなっていた。それは現在もこれからも変わらないかもしれない。しかし、北海道東部の東農大北海道オホーツクや、岩手の富士大学、鹿児島の第一工業大学といった所にもスカウトが足を運び、ドラフト会議で毎年のように選手が指名されている。

それは情報ツールだけではない。野球の指導のレベルも関係している。これまで無名だったチームにも、元プロ野球選手がコーチをして、選手が驚くような成長を遂げたりしている。今年のドラフト候補でも桜美林大の佐々木千隼投手は、元横浜ベイスターズの投手コーチをしていた野村弘樹氏にアドバイスをもらい、また2年生の時には先発として経験を積んでおり急成長を遂げた。元々素質を持っている選手だが、もし佐々木選手が東京六大学や東都のチームにいたら、果たしてここまで成長することができただろうか?

以前、中央大から中日ドラゴンズに進んだ日野茂氏は、進路を決める時にリーグ戦を見に行き「ここならばレギュラーで出られそうだ」という事で中央大を選択し、見事のレギュラーとしてプレーしてプロのスカウトの目に留まったという話をしている。

チームの注目度よりも、チームで試合に出る事を優先させて進路を決めるという事は、今後増えていきそうだ。そのためには、

・チームの部員数は何人か?
・現在のレギュラー選手はどんな選手か?また、レギュラーは入れ替わっているか?
・どんな人がコーチングをしているのか?
・過去にどんな選手がいたのか?
などの情報を調べることが大切になる。

進路は現在のチームの指導者に決められてしまう事が多いかもしれないが、自分の進路の判断には、やはり自分で決めたほうが良いと思います。

(Professional baseball view 編集部)

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