*

スマホやAIの進化で、スカウト活動は変わっていくのか?

公開日: : スカウト活動

プロ野球のキャンプの終盤戦に入り、練習試合やオープン戦を中心に回り始めるようになる。キャンプに参加しているルーキー選手に張り付いていたスカウト達は、今年のドラフト会議に向けての活動を本格的に始める。

選手のリストアップ

プロ野球のスカウトは、代替は担当エリアが決まっている。とは言うものの、北信越と中部、や関東、東北というように、非常に広い範囲を任される。そして、基本的に担当エリアにいる、高校生、大学生、社会人、独立リーグの選手は、把握しておかなければならない。

スカウト会議ではスカウト部長などから、他球団が注目している選手についても聞かれたりする。その時に、きちんと見ていて評価ができているかどうかは、スカウトの能力の一つといえるだろう。と言っても、広いエリアを担当しており、当然、すべてのチームを周れっこないし、エリア内のドラフト候補と言われる全員を、全員見ることはとてもできない。

前年のうちに下級生の選手もチェックしておき、リストアップをしておく。そしてその選手を見るようにスケジュールを組んでいくのが基本となる。そして、その選手が出場している試合で、他の選手をチェックしたり、または球場にいる地元のファンや、他球団のスカウトから情報を得たりして、リストアップする選手を広げていく。

基本的には球場で見たり聞いたりした情報が主となるが、今ではネット上で有力な選手や隠し玉と言われるような選手も、様々な人によって紹介されていることが多い。移動時間などにそういう情報をチェックし、可能であれば視察スケジュールに入れておく。スマートフォンを使って、選手の名前を調べれば、基本的な情報は載っている事が多い時代となった。

 

スカウト活動は変わったのか

視察の報告や視察した選手の評価の報告も、スマートフォンにより報告できるようになった。しかし球団が、細かく報告することも求めやすくなった。「試合始まる前と後に必ず連絡をしなければならない球団もあった」と元スカウトの日野氏は話す。また選手の評価も、視察後の宿泊施設で報告書をまとめてすぐに送信する必要もある。

例えば、移動手段の検索や、試合の状況などを調べるのは、スマートフォンなどですぐにできるようになり、便利な時代になった。しかし、選手を見て判断するのはネットではできない。選手の所に足を運び、試合だけでなくチームの練習場まで足を何度も運ぶことになる。基本的に足を使うのは今も昔も変わらない。逆に多くの情報が入ってきてしまうため、逆に仕事は多くなっているのかもしれない。

 

スカウトが直接選手を見るの事は、AIやITの進化により将来はだんだんとクリアされていくかもしれない。しかし、その選手を視察に行き、自分がスカウトをしているという姿を見せる事で、選手との絆を深めたり、選手に無言のエールを送る事も大切な仕事だといえる。

スカウトと選手、人と人。変わらない部分は変わらない。

(記事:Professional-view Baseball 編集部)

関連記事

kousyou

プロ野球スカウトの面白さ ~昔のスカウトの仕事~

 北海道日本ハムの山田GMが退任されるようだ。思えば最近のドラフト会議で、唯一会場を湧かせてくれる球

記事を読む

kousyou

【ドラフト会議特集4】スカウトの仕事、交渉事

 プロ野球のスカウトは、チームのために必要な戦力をそろえる事。選手を見て評価をすることが最も主な活動

記事を読む

mound

なぜこの選手を獲得できなかったのか?嘉陽宗一郎投手

昨日、東都大学リーグの亜細亜大と駒沢大の対戦が行われ、亜細亜大学が勝利した。勝利投手になったのは、今

記事を読む

a1180_000929

ドラフト下位指名選手の活躍、スカウトの喜び

 昨日の中日と横浜DeNAの試合で、中日のドラフト7位ルーキー・遠藤一星選手が勝ち越しのヒットを放ち

記事を読む

日野さん

ドラフトの注目遊撃手、中京学院大・吉川尚輝選手を元スカウトが分析する

今年のドラフト会議で、注目されている大学生がいる。中京学院大の吉川尚輝選手は、プロのスカウトがドラフ

記事を読む

日野さん

センバツ総括:「将来が楽しみな選手が多かった」

 センバツ高校野球大会もいよいよ準決勝、決勝の2日を残すのみとなった。準々決勝で雨天となりプレーする

記事を読む

a1180_000929

現在のランクと将来のランク、斎藤佑樹と田中将大

選抜高校野球大会が終わり、今度は大学野球の春季リーグ戦が始まりました。社会人も各地の大会が行われ、そ

記事を読む

kyujyou2

スカウトの神様は野球マニアだった、時代で変わるスカウトの評価

 プロ野球のスカウトがすごいと思うのはスカウトは誰なのだろう?元西武ライオンズでスカウトをしていた日

記事を読む

日野さん

大阪商業大・岡田明丈投手を、元プロスカウトが評価する

 大阪商業大の岡田明丈投手がこの春に150キロを記録し、連日のようにプロ野球のスカウトが姿を見せてい

記事を読む

batter

選抜高校野球で注目された選手はドラフトで指名されやすいか

選抜高校野球大会は、まだ肌寒い季節ですが高校生たちの熱い戦いが行われています。1回戦で32チーム全て

記事を読む



  • 解説者:日野茂氏(元横浜ベイスターズヘッドコーチ)


    解説者:石毛宏典氏(元西武ライオンズチームリーダー、オリックスブルーウェーブ監督、四国アイランドリーグ創立者)

    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」
    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」


    取材協力:元プロ野球選手が教える野球塾
    「ZEROベースボールアカデミー」
ishige2
盗塁:バッテリーとランナーの3.3秒の攻防

盗塁は、日本の野球に置いて、チャンスを広げ、得点を挙げるために重視され

石毛宏典
大谷翔平選手はメジャーで二刀流で活躍できるか、石毛宏典氏に聞く

いよいよ大谷翔平選手が、メジャーに移籍した。アナハイムエンゼルスで今季

draft_box
この12人はなぜドラフト1位指名されたのか

以前の記事「ドラフト1位候補の12人を石毛宏典氏、日野茂氏とチェック」

石毛宏典
選手は最終的には態度で評価される

プロ野球に限らず、高校野球、大学野球などの選手は、素晴らしいバッティン

石毛宏典
エラーをしてしまったら、エラーをした選手がいたら

野球をしていて、エラーはミスはつきものです。どんな選手でも1回はエラー

→もっと見る

PAGE TOP ↑