*

作り上げるのは一生、失うのは一瞬

公開日: : 少年野球指導

これまで多くのアマチュア選手を見てきたが、プロ入り後、すぐに大化けした選手というのはいない。逆にプロ入り後すぐに、アマチュア時代のプレーが見られなくなった選手は大勢いる。

上書きの怖さ

野球に限らずどんなスポーツでも、あるプレーを身に着けるには、センスの差こそあれ時間がかかる。繰り返し繰り返し練習して、そのプレーを体に覚えさせる。これはスポーツだけでなく勉強においても一緒だろう。覚える事、体に覚えさせるには時間が必要だ。

逆に、覚えたものは一瞬で失う可能性もある。それは覚えたことを「忘れてしまう」という事ではなく、別のものに上書きされてしまうという事だと思う。

例えば長い間積み重ねたバッティングフォームがある。それを十分に体が覚えていれば、少し変わったフォームで打ってもすぐに元に戻せる。しかし、体が十分に覚えていない状態で、例えば体が疲れていて、いつもと違ったバッティングフォームをしていたとする。そうすると、それが上書きされてしまい、元のフォームを忘れてしまったりする。

 

成長するには

確かに、投球フォームのある部分を変えただけですぐに球速が10キロも速くなったという選手もいる。たしかに非常に短時間で、以前とは全然違う球を投げていた。それでも、少し経ってその投手をみると、以前の状態、いやそれよりも良くない状態になっていた。

埼玉西武の大石達也投手も、大学時代には140キロ前後の速球でも空振りを奪える、回転のかかった驚異的なストレートを投げていたが、プロ1年目のキャンプで先発転向をめざし、体をつくりかえたりフォームを変えた所、以前のような速球は見られなくなってしまった。

成長するには、そしてプロでも活躍するには、繰り返して体にしみ込ませること、フォームを変える場合にはそれを頭で理解しながら行い、前に戻す事を意識しながら行う事が重要だと思う。言われた通りにやるのではなくて。

作り上げるのは一生、失うのは一瞬。野球に限らずすべてにおいて。

(記事:Professional-view Baseball 編集部)

関連記事

zero12

元プロ野球選手でも特別な事は教えない

小学生や中学生の選手に元プロ野球選手が教える野球塾、やはり元プロ野球選手がどのように指導をするのか、

記事を読む

kyujyou3

絶対に許されない、指導者の暴力行為

 今治西の監督が、昨年秋の大会で試合中に選手に平手打ちをした事について、部員への暴力で3か月の謹慎処

記事を読む

日野さん

監督はどっしりと構えて

 投手vs野手といったような個人的な対戦がクローズアップされる野球においても、監督の役割の大きさは非

記事を読む

20160412

プロは基本を必ずやる

野球塾で元プロ野球選手が指導しているのを見ると、生徒とは明らかに違う部分がある。それはプレーのうまさ

記事を読む

新芽

上の学年を目指して

小学生の場合、低学年と高学年では体格もその他も大きな差がある。4年生と6年生でもかなりの身長の差があ

記事を読む

野球塾キャッチボール2

少年野球選手の肩と肘を守る

 全日本野球協会(http://www.baseballjapan.org/jpn/index.ht

記事を読む

zero13

プロ野球選手は他の選手を良く見ている

プロフェッショナルビュー・ベースボールでは、日野茂氏や石毛宏典氏、また元大洋、西武の清水宏悦氏、上田

記事を読む

野球塾守備2

【ドラフト会議特集12】プロ入りする選手はどこが違うのか

 今日はドラフト会議当日となる。野球塾のZEROベースボールアカデミーでは、2011年に北海道日本ハ

記事を読む

野球塾守備1

内野守備、ボールを中に入れて右、左

Zeroベースボールアカデミーの練習メニューは、ほとんどの場合、まずキャッチボールの後、内野守備の練

記事を読む

新芽

希望を持って前に!

3月もあと少しで終わり、4月からは新しい年度が始まる。新たな出会いや可能性と、新たな困難が待っている

記事を読む



  • 解説者:日野茂氏(元横浜ベイスターズヘッドコーチ)


    解説者:石毛宏典氏(元西武ライオンズチームリーダー、オリックスブルーウェーブ監督、四国アイランドリーグ創立者)

    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」
    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」


    取材協力:元プロ野球選手が教える野球塾
    「ZEROベースボールアカデミー」
石毛宏典
ドラフト1位候補の12人を石毛宏典氏、日野茂氏とチェック

 いよいよ今年のドラフト会議が来週木曜日(10月26日)に開催される。

石毛宏典
石毛宏典氏は中村奨成選手を絶賛、プロもマネをするべき打撃

石毛宏典氏は今年の夏の甲子園で、久々に注目したバッターがいたと話した。

石毛宏典
石毛宏典氏が源田壮亮選手を絶賛

 社会人から西武ライオンズ入りし、1年目から遊撃手として活躍をした石毛

石毛宏典
東北楽天の快進撃と千葉ロッテの低迷を分析する

2017年のパリーグは、5月10日終了時で東北楽天が貯金12をもって首

石毛宏典
レギュラー争いと選手の成長

プロ野球では、同じポジションに複数の選手がいる。チームの各ポジションで

→もっと見る

PAGE TOP ↑