*

変わる背番号

公開日: : プロ野球

プロ野球では新入団選手の発表が行われ、また他球団からの移籍選手や新外国人選手の入団なども続々ときまっている。そしてそれに伴い背番号が変わる選手がいるが背番号を奪われる選手もいる。それに対する問題はないのだろうか?

背番号が象徴だった

背番号といえば、長嶋茂雄氏の3や王貞治氏の1、山本浩二氏の8などが思い浮かぶ。また、工藤公康投手の47、イチロー選手の51、掛布の31、松井秀喜の55など大きな背番号の名選手がいた。数字が大きくてもその背番号=その選手という印象が強かった。

しかし、最近は活躍をするとすぐに背番号が1桁に変わっていく。日本ハムの西川遥輝選手は2011年から2014年まで26をつけていたが、2015年に8、2016年からは7に変わるという。54だった近藤健介が8に、大野奨太捕手は2009年から2012年まで28、2013年から2015年まで2、2016年からは27になる。そして54の杉谷拳士選手が2となる。近藤選手、杉谷選手はそれぞれ2011年のドラフト4位と2008年のドラフト6位、高校からプロ入りし1桁背番号を勝ち取ったのは立派といえる。

しかし西川選手、大野捕手については背番号の印象がわかない。西川選手の場合は26をそのまま大事にしてもらえばよかったという思いもあるが、8から7に変わるのも違和感がある。

1桁背番号や2ケタでも前半の背番号をもらいながら活躍ができなかったのであれば、背番号の降格も仕方ないが、数年で背番号がコロコロと変わるのは1つのブランドを失っているのではないかと思う。

 

新人選手が奪われる

それならばまだ良いのだが、最も理不尽なのは新人で若い番号をもらいながら、数年も経たないうちにその番号を奪われる選手だろう。東北楽天の内田靖人選手は2013年にドラフト2位で指名されて入団した。背番号8という素晴らしい番号をもらい、この番号を自分のものにと頑張っていたと思うし、球団の期待も表していた。

しかし今年のオフに千葉ロッテから今江選手がFA移籍で入団することがきまり、今江選手が千葉ロッテでつけていた背番号8を、東北楽天でもつける事になった。内田選手は8から36に変更となった。確かに今江選手は実績のある選手で、背番号8のイメージがついている。しかし、内田選手の気持ちはどうだろう。高校卒でまだ2年、今年1軍にも昇格してプレーするなど期待の選手だ。36も悪くない番号ではあるが、奪われた・降格したというイメージがついてしまう。新人に与えた背番号を数年で他の人に渡してしまうのなら、なぜその背番号を新人に与えたのだろうか。将来性を評価した高校生選手には最初は大きな背番号にしておき、若い番号を奪うようにしたほうがよほど良いのではないかと思う。

東北楽天では2011年にドラフト3位で指名された三好匠選手も、高卒ルーキーで背番号2を背負ったが、今年4年目を終えて来年から57になるという。なぜドラフト3位の高校生に背番号2を与えたのか、しかも高校時は主に投手だった三好選手は打撃センスを評価されて野手として入団した選手だった、活躍までには最低でも3年はかかると見られていたのに。

新入団選手へのアピール、新入団選手発表の時のマスコミ向けのアピールでしかない。1ケタ番号を与えて期待を示したが、それを数年で別の選手に与えてしまう。球団としての信念が感じられない。

東北楽天は今年のドラフト1位で指名したオコエ瑠偉選手に対して背番号9を検討しているという。高い素質を持ちながらもバッティングなど課題もあるオコエ選手も、3年以内には結果を出さないと背番号9が奪われてしまうのだろうか。

(記事:Professional-view Baseball 編集部)

関連記事

身体的能力が目立たなかった稲葉篤紀選手が、プロ野球を大きく発展させた

 北海道日本ハムの稲葉篤紀選手が今季限りで引退をする。法政大の時にドラフト会議で3位でヤクルトが指名

記事を読む

横浜DeNAの金城龍彦選手、スターへの道

横浜DeNAの金城龍彦選手がサヨナラ打を放った!これでチームタイ記録となる8度目のサヨナラ安打となっ

記事を読む

野球キャンプイン

プロ野球の秋季キャンプはなぜ地獄なのか

プロ野球は既に秋季キャンプが始まっている。長いシーズンの戦いを終えたプロ野球選手が、「地獄」と称され

記事を読む

元プロ野球選手談話、「ロッカールームの歴史」

野球塾のZEROベースボールアカデミーには、日野茂顧問、清水宏悦校長(元大洋、西武)、上田浩明コーチ

記事を読む

石毛宏典氏が2016年シーズンを振り返る:セリーグ編

2016年のシーズンについて、元西武ライオンズの石毛宏典氏に振り返ってもらった。今日はセリーグ編。

記事を読む

12球団の開幕前の想定と開幕してから ~セリーグ編~

 プロ野球も開幕して2週間が過ぎ、対戦カードも一巡した。各球団とも開幕前に想定した力が出せているチー

記事を読む

新人が開幕スタメンを奪うには?

 プロ野球が開幕した。毎年、オープン戦では新たに入団した選手が注目され、チームの戦力アップを想像する

記事を読む

プロ野球の今昔

 元横浜大洋ホエールズの清水宏悦氏、元西武ライオンズの守備の名手・上田浩明氏、そして元中日ドラゴンズ

記事を読む

2015ドラフトを振り返る

2015年のドラフト会議が終わりました。当サイトで取り上げた選手も指名をされていますが、まずは今年の

記事を読む

石毛宏典氏、日本シリーズで一番強かったのは1985年の阪神

 石毛宏典氏は、西武ライオンズの黄金期を戦い、11度の日本シリーズを経験し、8度の日本一に輝いている

記事を読む



  • 解説者:日野茂氏(元横浜ベイスターズヘッドコーチ)


    解説者:石毛宏典氏(元西武ライオンズチームリーダー、オリックスブルーウェーブ監督、四国アイランドリーグ創立者)

    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」
    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」


    取材協力:元プロ野球選手が教える野球塾
    「ZEROベースボールアカデミー」
浅村選手、炭谷捕手などFA移籍でどうなるライオンズ、石毛宏典氏が語る

今年、パリーグを10年ぶりに制覇した埼玉西武、浅村選手、山川選手、秋山

日野氏は金足農・吉田投手、石毛氏は浦和学院・渡邉投手を評価

プロ野球ドラフト会議が近づいてきた。今年も多くの選手が注目される中で、

石毛宏典が西武の戦いに「普段通りやるしかない」

10年ぶりにパリーグ優勝を飾った西武ライオンズ、かつての黄金時代のキャ

石毛宏典氏と日野茂氏が根尾選手と小園選手を評価

夏の甲子園が終わり、U18アジア大会を戦う選手たち。その中で、西武ライ

盗塁:バッテリーとランナーの3.3秒の攻防

盗塁は、日本の野球に置いて、チャンスを広げ、得点を挙げるために重視され

→もっと見る

PAGE TOP ↑