*

東海大相模・小笠原慎之介投手を元プロ野球のスカウトが評価する

公開日: : 高校野球

 今日は今年の高校生の左腕投手でNO1の声もあがる東海大相模・小笠原慎之介投手を、元西武スカウトの日野茂氏に映像を見てもらい、評価を伺いました。

小笠原慎之介投手とは?

 小笠原慎之介投手は神奈川県藤沢市出身、中学時は名門の湘南クラブボーイズでプレーし、ジャイアンツカップで優勝するなど最強世代と言われた。15U日本代表にも選ばれるなど、中学野球界でも屈指の選手だった。

 東海大相模高校に、他の湘南クラブボーイズの選手と共に入学すると、入学直後の春の県大会準々決勝・湘南戦で公式戦デビュー、その試合でプロのスカウトが計測したスピードガンで144キロを記録して話題となった。2年生になるとヒジ痛などもあったが、夏の神奈川大会準決勝の横浜高校選では、9回2アウト満塁の場面で登板して抑えるなど、甲子園出場に大きく貢献する。

 甲子園ではチームは初戦で敗退も、小笠原投手は2番手投手として6回2アウトから7回まで登板し、1回1/3を1安打3奪三振で無失点と好投をしている。この投球を見ていたプロのスカウトは、3年生を含めても左腕でトップクラスの投手、というコメントを残している。

 秋からはチームメイトの吉田凌投手などを抑えてエース番号の1を背負い、3年生のシーズンに向けては体がさらに大きくなるなど、春のピッチングに注目が集まった。春の神奈川大会では準々決勝の慶応高戦で先発し、球速は145キロを記録し、9回1アウトまでを1安打11奪三振に抑えた。しかし6つの四死球を与えるなど制球については課題の残るピッチングとなった。その後宮崎で行われた招待試合などで登板し、迎えた春の関東大会では、準決勝の浦和学院戦で登板し9回を完投したものの、2本のホームランを浴びるなど8安打で4失点、「球が走っていなかった」とコメントしている。

 

元プロスカウトの評価

 小笠原慎之介投手については、昨年から今年のかけてのいくつかの映像を元西武スカウトの日野氏に見てもらった。

Youtube:[2014/07/29] 小笠原慎之介 (東海大相模2年) 対横浜

 Youtube:東海大相模エース 小笠原慎之介投手 2015 春季大会決勝戦

 Youtube:【東海大相模】 1 小笠原慎之介投手(3年春関東)

 

 まず、「コントロールもあり、体のバランスも良い。」とフォームについて合格点の評価だった。ただし、「フォームがまだ固まっていないのだろうか、トップの位置にバラつきがある」という指摘もされた。

 ただし、これについては非常に高いレベルでの指摘だと日野氏は語る。「トップの位置が決まるというのは本当に難しい。自分のリズムでトップの位置を作ることができるかどうか」という事だった。小笠原投手はまだ体が成長している時期であり、身体の成長に合わせてフォームやバランスをアジャストしていかなければならないが、その過程にある今は、まだトップの位置がきちっと固まる時期ではないのかもしれない。これが高校生の投手の難しさともいえる。

 

 トップの位置についてはまた別の特集をしたいと思っています。いずれにしても小笠原投手は、元プロのスカウトも上のレベルでの指摘をするほど、素質も良く完成度も高い投手との評価でした。これだけ強い球を投げられる左の投手というのは、プロ野球では貴重と言えます。

 これから進路を決める事になりますが、プロを志望すればドラフト会議では非常に注目される選手になるでしょう。

(記事:Professional-view Baseball 編集部)

関連記事

Koushien

バスターは難しい

夏の甲子園大会の決勝戦、作新学院の今井達也投手と対戦した北海高校は、その試合で多くの打者がバントの構

記事を読む

Koushien

高校野球の都道府県別出場校数と部員数

 第96回高校野球大会は、甲子園で熱戦が繰り広げられている。今日は八頭高校が大阪桐蔭と対戦したが敗れ

記事を読む

新芽

大谷・藤浪世代で次に出てきそうな選手と、その次の世代

 プロ野球では6月11日に北海道日本ハムvs巨人戦では北海道日本ハムの大谷翔平投手、阪神vs千葉ロッ

記事を読む

jingu

元プロスカウトに、済美高・安楽智大投手を評価してもらう

 2013年の選抜高校野球大会で準優勝し、その夏の愛媛県大会で最速157キロを記録した済美高校・安楽

記事を読む

Koushien

高校野球の名将の引退

 昨日、高校野球の佐賀大会では佐賀北高校が佐賀工業を下して甲子園出場を決めた。佐賀北の百崎監督は20

記事を読む

バッターボックス

アマチュア野球の注目スラッガー選手を元西武、阪神スカウトが評価する

これぞプロという迫力ある打球を打つ選手は、いつの時代もファンの心をつかむ。プロ野球でも筒香嘉智選手、

記事を読む

記者会見

高校野球選手の発言と時代

 高校野球の熱戦が続き、また多くの高校が敗れている。注目された高校野球選手は新聞記者のインタビューを

記事を読む

kyujyou1

高校野球のベスト8と地域の差

 今年の夏の高校野球選手権、北信越地区や東北地区の活躍が目立った。しかしベスト8には実力のある東海、

記事を読む

新芽

【高校野球】レギュラーをめぐる戦いがスタート

 夏の高校野球大会が8月25日にやや遅めに幕を閉じて1週間と少し、高校野球はその大会中からすでに、来

記事を読む

Koushien

甲子園でホームランを打つのは5000人に1人の奇跡

 夏の高校野球、今大会は既に10号ホームランが出ている。甲子園でホームランを打つ事ができるのは、全国

記事を読む



  • 解説者:日野茂氏(元横浜ベイスターズヘッドコーチ)


    解説者:石毛宏典氏(元西武ライオンズチームリーダー、オリックスブルーウェーブ監督、四国アイランドリーグ創立者)

    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」
    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」


    取材協力:元プロ野球選手が教える野球塾
    「ZEROベースボールアカデミー」
石毛宏典
ドラフト1位候補の12人を石毛宏典氏、日野茂氏とチェック

 いよいよ今年のドラフト会議が来週木曜日(10月26日)に開催される。

石毛宏典
石毛宏典氏は中村奨成選手を絶賛、プロもマネをするべき打撃

石毛宏典氏は今年の夏の甲子園で、久々に注目したバッターがいたと話した。

石毛宏典
石毛宏典氏が源田壮亮選手を絶賛

 社会人から西武ライオンズ入りし、1年目から遊撃手として活躍をした石毛

石毛宏典
東北楽天の快進撃と千葉ロッテの低迷を分析する

2017年のパリーグは、5月10日終了時で東北楽天が貯金12をもって首

石毛宏典
レギュラー争いと選手の成長

プロ野球では、同じポジションに複数の選手がいる。チームの各ポジションで

→もっと見る

PAGE TOP ↑