*

自民党へ逆提言、16球団に増やす為にこれが必要!

公開日: : 最終更新日:2014/07/03 プロ野球

 自由民主党の「日本再生ビジョン」に、プロ野球の球団数を、静岡、北信越、四国、沖縄などプロ野球の無い地域に4球団を増設し16球団にしよう、という提案が載せられ話題となった。今回は各都道府県の野球のポテンシャル(人口、野球熱)が高校野球の部員数と関連があるとし、地域の部員数によって地域に球団が増やせるかどうかを見てみる。

 はじめに自民党の提言は、「球団を置くことで地域を発展させる」事が目的と考えられるので、現在の環境に当てはめて球団を増やせるかという事ではない。

 ただし、球団運営は企業が行うもので、可能性が無ければ球団の増設は不可能と考え、現在の状況を元に球団増設を考えている。

 

12球団の範囲

 現在、12球団は以下のように配置されており、球団が地元と考える地域の部員数をまとめてみる。(東京ヤクルトと巨人は東京都、阪神とオリックスは近畿とする。

球団 都道府県 高校野球部員数
(2013年)
地元の部員数
北海道日本ハム 北海道 7,381 7381
東北楽天      青森 2,247 14,843
岩手  2,681
秋田 2,043
山形 1,973
宮城 2,811
福島 3,088
  茨城 3,885 9,139
  栃木  2,425
  群馬  2,829
埼玉西武 埼玉 7,327 7,327
千葉ロッテ 千葉 7,851 7,851
巨人、東京ヤクルト 東京 10,972 10,972
横浜DeNA 神奈川 8,167 8,167

 

山梨 1,671 8474
  長野 3,613
  新潟 3,190
中日
(北陸を含んだ
場合) 
富山 1,661 24,106
石川 2,145
福井 1,324
愛知 8,513
静岡 4,775
三重 2,699
岐阜 2,989
阪神、オリックス 滋賀 2,532 26,159
京都 3,608
奈良 2,112
和歌山 1,576
大阪 8,715
兵庫 7,616

広島   

岡山 2,822 11,382
広島 4,082
鳥取 866
島根 1,510
山口 2,102
  香川 1,640 4,916
  愛媛 2,130
  徳島 1,040
  高知 1,106
福岡ソフトバンク 福岡 6,970 24,471
佐賀 1,853
長崎 2,390
熊本 3,348
大分 2,225
宮崎 2,176
鹿児島 3,018
沖縄 3,391
  合計 167,088  

(部員数のデータは高校野球連盟HP(http://www.jhbf.or.jp/data/statistical/koushiki/2013.html)より

 

空白地域は

 空白地としては北関東に約9000人、甲信越に約8500人、四国に約5000人の部員がいる。現在、北海道日本ハムと埼玉西武が約7300人のポテンシャルで球団運営が継続できているとみると、そのくらいの規模があればよく、北関東、甲信越は地域としては可能性がある。

 ただし地域としては新潟、長野、山梨はエリアが広く、しかも長細く、一体感が出せるかどうかは微妙。北関東の3件も東京側には結び付きがあるが、U字工事の漫才にもあるように横につながるのは難しそうだ。

 四国は地理的には4都道府県でまとまりそうだが、部員数のポテンシャルがもう少しほしい。

 

現在において球団増設の可能性のある地域

 新球団の可能性を下表のように考えた。

球団 都道府県 高校野球部員数
(2013年)
地元の部員数
北海道日本ハム 北海道 7,381 7,381
東北楽天      青森 2,247 14,843
岩手  2,681
秋田 2,043
山形 1,973
宮城 2,811
福島 3,088
新球団A    茨城 3,885 9,139
栃木  2,425
群馬  2,829
埼玉西武 埼玉 7,327 7,327
千葉ロッテ 千葉 7,851 7,851
巨人、東京ヤクルト 東京 10,972 10,972
横浜DeNA 神奈川 8,167 8,167

新球団B

山梨 1,671 13,605
長野 3,613
新潟 3,190
富山 1,661
石川 2,145
福井 1,324
新球団C 静岡 4,775 7,474
三重 2,699
中日 愛知 8,513 8,513
新球団D   岐阜 2,989 9,129
滋賀 2,532
京都 3,608
阪神、オリックス  奈良 2,112 20,019
和歌山 1,576
大阪 8,715
兵庫 7,616

広島   

岡山 2,822 11,382
広島 4,082
鳥取 866
島根 1,510
山口 2,102
  香川 1,640 4,916
  愛媛 2,130
  徳島 1,040
  高知 1,106
福岡ソフトバンク 福岡 6,970 13,538
佐賀 1,853
長崎 2,390
大分 2,225
新球団E 熊本 3,348 11,923
宮崎 2,176
鹿児島 3,018
沖縄 3,391
  合計 167,088  

 

8都道府県が単独で球団保有可能

 まず、現在の状況を見て、1つの都道府県に7300人以上の部員がいる地域は、1都道府県で球団が運営できるものとする。そうなると、北海道、埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、大阪、兵庫の8球団が決まり、それぞれ現行球団が存在している。東京は2チーム存在しているが巨人は全国区の球団と仮に見ておく。

 

東北は1球団

 その他の地域は地域連合で球団を持つ事になる。東北は6県ともに部員数が分散しており、分割すると7300人を割ってしまうので分割はできない。

 

新球団A

 北関東は地域性の課題はあるものの、3県で9000人を超えて福島県も範囲に入るようになれば12000人の地域となる(東北楽天も11000人で存続可能)ので「新球団A」ができるものとする。

 ただし福島県も浜通り、中通り、会津と横のつながりが難しい面がある。

 

新球団B

 甲信越で山梨は東京側と長野側、静岡側など地域が分かれるかもしれない。また中日は中日新聞の影響もあり北陸をセカンドフランチャイズとうたっているが、北陸新幹線つながりなどから、つながりが変わる可能性がある。そこで、新潟、長野、北陸を一体とし、山梨も加えると13000人の地域となる。

 

新球団C

 静岡県は4800人のポテンシャルを持つ地域で、自民党の提言にも挙げられているが、現状では単独では球団保有は不可能。三重と連合すれば7400人の地域となり、愛知を通らなくても行き来がしやすくなったものの、やはり愛知が中心地となる。

 静岡も伊豆の方と三河の方では全然地域が違うので、この地域に球団を置くのは難しいかもしれない。

 

新球団D

 近畿地方では京都滋賀が地域的に近く、大学リーグも京滋リーグとなっている。ただし1府1県では6100人程度でやや足りない。そこで中日には申し訳ない(中日は愛知県だけで球団保有可能としています。)が岐阜を加えると9100人となり球団保有が可能となる。

 または福井県など琵琶湖のつながりで地域ができる?かもしれません。

 

四国は施策が必要

 四国は4県合わせても約5000、地理的に他の地域と連携が難しく、球団を保有してもシビアな運営となりそう。四国アイランドリーグを生かした地域連合によって野球熱を盛り上げていく事が必要。さらに根本的な地域の発展が必要と思われます。

 

新球団E

 九州は福岡ソフトバンクのみで約24000人のポテンシャルをもっている。自民党提言では沖縄県を挙げているが単独で保有は難しく、南九州連合が考えられれば8500人のポテンシャルのある地域となる。(福岡ソフトバンクも16000人のポテンシャルがある。)

 各県の中心地が淵をを描くように海側にあるため、地域的に中心をどこにするのか難しいが、野球熱の高い地域でもある。

 

自民党へ逆提言

 まず自民党の提言にある静岡、北信越、四国、沖縄のうち、現在の人口や環境において、今回の考え方(高校野球部員の数)で見ると、存続可能と思われるのは北信越のみ、静岡はやや難しいと考えられる。

 ただし、他の地域も含めて4~5の新球団を増設する事は不可能ではないと考える。その地域に球団を増やす際の提言をしてみる。

 ・新球団A(北関東および福島)・・・茨城、栃木、群馬、および福島県内が横につながれるインフラ、または首都移転などにより中心地を作る。

 ・新球団B(北、甲、信、越)・・・北陸新幹線など徐々に進んでいる。しかし東京への流出が心配。人口の減少や偏りもあり道州制などにより地域割りを変え、新潟、長野、北陸の中心地を。

 ・新球団C(静岡)・・・三重との連携は難しく、4800人の静岡を単独で球団を持てるようにすべき。そうなると静岡県の地方のつながりを強くする必要がある。東京~愛知の通り道という考え方は辞め、静岡に中心拠点を作る。

 ・新球団D(京・滋・岐、福井)・・・東海と近畿の地域割りを考え直す。琵琶湖をを横断縦断、または一周するインフラ。

 ・新球団E(南九州)・・・北側の福岡だけでなく、南側にも流れるための拠点を作る。

 

まとめ

 北海道、埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、大阪、兵庫が都道府県単独で1球団、または2球団を保有できる(現行9球団が存在)。その他の地域として、北関東、北信越・甲信越広域、京滋岐・琵琶湖広域、南九州の地域に4球団が増設できる可能性がある。

 ただし地域割りの見直しやインフラ整備、首都移転などの拠点づくりが必要。(ここまで現行12球団+新球団4で16球団)

 静岡、四国、沖縄については地理的に他の地域と連合が難しく、提言にあるように地域を発展させ、それぞれが1球団が保有できるようにする必要がある。それを達成するまでは、他の地域や球団などからの支援が必要となる。(支援をして16球団+3球団で19球団。)

 

(記事:Professional-view Baseball 編集部)

関連記事

石毛宏典

左打者には左投手?確実性を上げるために逆方向を狙う?野球の常識とは

日本の野球で常識と考えられている事について、元西武ライオンズの石毛宏典氏に聞いた。 夏の甲子園で北

記事を読む

yamazaki,_at_Yokohama_Stadium

横浜DeNA・山崎康晃投手がすごいのは投げる球だけではない

2014年に横浜DeNAにドラフト1位で指名され、新人最多セーブとなる37セーブを挙げて新人王獲得確

記事を読む

yokohama

プロ野球選手のエラーと教育、横浜DeNA・白崎浩之選手

セリーグの最下位に低迷する横浜DeNA、4月23日の巨人戦では2年目のショート・白崎浩之選手が3失策

記事を読む

gorin

東京オリンピック、野球の実施の課題~その1~

 2020年の東京オリンピックで野球、ソフトボールの実施の可能性が徐々に高まってきた。オリンピックに

記事を読む

STEPUP

育成ドラフト指名選手の支配下登録率はどのくらいか?

 2014年のドラフト会議は育成ドラフト会議で23人が指名されました。各球団の新入団選手発表でも紹介

記事を読む

draft_box

2016年ドラフト指名選手を評価する

 元西武ライオンズの石毛宏典氏と、元西武スカウトの日野茂氏に、今年のドラフト会議で指名された選手につ

記事を読む

記者会見

インタビューに見るドラフト1位指名された選手の個性

ドラフト会議で1位指名された選手の、指名後のインタビューに興味を持った。ドラフト1位でプロ野球に入る

記事を読む

ishige2

石毛宏典氏が語る、スランプに落ちる瞬間と2年目のジンクス

プロ野球選手は143試合の長丁場を戦う、この間に何度か調子のよい時と悪い時を迎える。プロ野球で16年

記事を読む

バッターボックス

鳥谷選手が抜ける意味

 プロ野球のストーブリーグで、大物選手の移籍や残留などのニュースがある。特に阪神の鳥谷敬選手は、長年

記事を読む

バッターボックス

プロ野球12球団のスタメンを見てみる

プロ野球のペナントレースも、各球団20試合程度を消化している。石毛宏典氏は「なんでスタメンを固定しな

記事を読む



  • 解説者:日野茂氏(元横浜ベイスターズヘッドコーチ)


    解説者:石毛宏典氏(元西武ライオンズチームリーダー、オリックスブルーウェーブ監督、四国アイランドリーグ創立者)

    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」
    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」


    取材協力:元プロ野球選手が教える野球塾
    「ZEROベースボールアカデミー」
石毛宏典
ドラフト1位候補の12人を石毛宏典氏、日野茂氏とチェック

 いよいよ今年のドラフト会議が来週木曜日(10月26日)に開催される。

石毛宏典
石毛宏典氏は中村奨成選手を絶賛、プロもマネをするべき打撃

石毛宏典氏は今年の夏の甲子園で、久々に注目したバッターがいたと話した。

石毛宏典
石毛宏典氏が源田壮亮選手を絶賛

 社会人から西武ライオンズ入りし、1年目から遊撃手として活躍をした石毛

石毛宏典
東北楽天の快進撃と千葉ロッテの低迷を分析する

2017年のパリーグは、5月10日終了時で東北楽天が貯金12をもって首

石毛宏典
レギュラー争いと選手の成長

プロ野球では、同じポジションに複数の選手がいる。チームの各ポジションで

→もっと見る

PAGE TOP ↑