*

さよなら、僕の野球!大学野球選手権と野球からの卒業

公開日: : 大学野球

 5月、大学野球の春季リーグ戦が終わり、大学野球の春のクライマックスである大学野球選手権が行われています。高校野球のようにNHKで全ての試合を中継されたりせず、東京ドーム、神宮球場で行われているのですが観客は多くない大会です。

 しかし、甲子園のようにもし1敗したらそこでユニフォームを脱ぎ、野球に別れを告げる選手が多く、自分の野球の集大成として1プレー1プレーに熱い想いをこめてプレーしています。

 

地方大学の学生は

 「大学生には秋のリーグもあるじゃないか」と思うかもしれませんが、地方の大学の場合は中央の有名大学のように社会人野球への繋がりもそれほどなく一般企業へのコネクションも少ないため、野球部員も他の大学生同様に自ら就職活動をしなければなりません。

 また、教師や消防士など公務員になる選手も多くいます。そのために資格を取得するための活動をするため、春で野球を辞める選手も少なくありません。

 

大学まで野球を続けた事の意味

 大学野球まで野球を続けた事というのは大変な意義があります。

 データで見てみると、今の大学4年生が高校を卒業した2010年の、高校3年生の野球部員総数は52,370人でした。(高校野球連盟部員数統計より)

 そして次に2013年度の大学での野球部員数は24,297人、ただしこれは4学年全ての部員数で学年別のデータは無いため、単純に1学年にすると約6000人です。

 高校から社会人やプロ野球、独立リーグ等に進む選手もいますが、わずかな数字だと思います。つまり高校を卒業した50,000人のうち、約10分の1しか大学まで野球を続けられてはいないのです。

 

 そしてほとんどの選手は、小学校、中学校から野球を始めていて、中学、高校、大学と10年間以上、野球に打ち込んで来た、本当に野球が好きな選手たちなのです。

 

野球からの卒業

 春のリーグ戦でも優勝を逃したチームでは多くの4年生がユニフォームを脱ぎました。そして今日行われた大学野球選手権でも、8つのチームが敗れました。

 甲子園で敗れた高校生同様に、多くの4年生はこれで本格的に野球に打ち込む事は最後となります。そして下級生はお世話になった4年生と一緒に野球ができるのは、これが最後となります。

 大学の4年間で立派な大人となり、高校生のように泣きじゃくる訳にはいかないでしょうが、小学校から大学まで続けた大切な野球からの卒業に感極まるものがあるでしょう。

 

 どうか、大学野球選手権で地方の大学の選手の懸命なプレーを見てください。10年間の想いと感謝をこめてプレーしている姿を。

 

(記事:Professional-view Baseball 編集部)

関連記事

創価大・田中正義投手を元プロスカウトが評価、高校生の時に獲れなかった理由

 大学野球選手権で大きな話題となったのは、創価大学の2年生・田中正義投手だった。球速が出にくいといわ

記事を読む

野球キャンプイン

大学で野球を続けるということ

 夏の高校野球の日程が各地で進んでいる。甲子園開幕に向け、甲子園決勝に向け、全国4000校、10万人

記事を読む

挫折もありの野球人生

 野球人生は、平たんな道ではないようだ。少年野球、高校、大学、社会人、そして独立リーグ、プロ野球、メ

記事を読む

早慶戦が他の試合と違う点

今日から東京六大学リーグでは早慶戦(慶早戦)が行われています。なぜ早慶戦が特別なのか、理由を挙げてみ

記事を読む

新・慶応義塾大野球部が始動、全国大会で優勝するために

 慶応義塾大は大学野球の雄である。早稲田大とともに日本の野球の発展を担ってきた。東京六大学でも今年春

記事を読む

大学野球に危惧、石毛宏典氏が語る

ドラフト会議のシーズンが近づいてくる。高校野球の選手はテレビ中継などもあり、また青春のドラマとして注

記事を読む

来年は野手に注目選手が!2015年のドラフト

 ドラフト会議の目玉選手は多くは投手の場合が多い。しかし来年は久しぶりに野手が注目される年となりそう

記事を読む

東京六大学・東都が初戦敗退、地方大学の波

 大学野球選手権の2日目、東京六大学代表の慶応大が神奈川大に敗れ、東都大学リーグ代表の亜細亜大が創価

記事を読む

この季節の大学野球、それぞれの進路へ

 4月、5月のこの季節は、高校、大学、社会人の各種大会やリーグ戦が開催されています。大学野球にとって

記事を読む

東京大の勝利は近い

 日曜日の東京六大学、慶応大vs東大の試合は10-4で慶応大が勝利し、東大がリーグの連敗記録を78へ

記事を読む



  • 解説者:日野茂氏(元横浜ベイスターズヘッドコーチ)


    解説者:石毛宏典氏(元西武ライオンズチームリーダー、オリックスブルーウェーブ監督、四国アイランドリーグ創立者)

    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」
    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」


    取材協力:元プロ野球選手が教える野球塾
    「ZEROベースボールアカデミー」
浅村選手、炭谷捕手などFA移籍でどうなるライオンズ、石毛宏典氏が語る

今年、パリーグを10年ぶりに制覇した埼玉西武、浅村選手、山川選手、秋山

日野氏は金足農・吉田投手、石毛氏は浦和学院・渡邉投手を評価

プロ野球ドラフト会議が近づいてきた。今年も多くの選手が注目される中で、

石毛宏典が西武の戦いに「普段通りやるしかない」

10年ぶりにパリーグ優勝を飾った西武ライオンズ、かつての黄金時代のキャ

石毛宏典氏と日野茂氏が根尾選手と小園選手を評価

夏の甲子園が終わり、U18アジア大会を戦う選手たち。その中で、西武ライ

盗塁:バッテリーとランナーの3.3秒の攻防

盗塁は、日本の野球に置いて、チャンスを広げ、得点を挙げるために重視され

→もっと見る

PAGE TOP ↑