*

日本人コーチが外国人選手に教えているもの

公開日: : プロ野球

日本のプロ野球には、毎年多くの外国人選手がプレーをしています。昨年は東京ヤクルトのバレンティン選手が1シーズン60本のホームラン日本記録を打ち立てました。

活躍をした外国人選手、活躍できなかった外国人選手がいますが、日本人の監督やコーチは外国人にどのような指導をしているのでしょうか?横浜ベイスターズでヘッドコーチや2軍監督を務めた日野茂氏に聞きました。

 

外国人選手に教えるもの

日野氏からは「外国人選手には、技術的なことは教えていない」

と単刀直入に返ってきました。

「教えるとすれば、まずは日本の野球のシステムについて」とのことです。日本の野球ではこういう場合はどのように動くのが普通なのかなど、日本野球の常識を教えるそうです。

 

次に、「日本の打者、または投手の攻め方」を教えます。日本野球の心理戦のようなものを教え、辛抱することを教えるのだそうです。たとえば、変化球を3つ4つ続けてくる、などそういう面を伝えるそうです。

 

それだけを教えて、技術的なスイングや守備、投球フォームなどは教えないということです。

一昨年のドラフト会議で北海道日本ハムがメジャーリーグ入りを表明していた大谷翔平選手を指名し、その後にGMや栗山監督が大谷選手の説得を行いました。

その際に公表された資料に、NPB(日本プロ野球)は「選手を引き上げる仕組み」、MLB(メジャーリーグ)は「選手を淘汰する仕組み」と解説しました。(参照:「大谷翔平君 夢への道しるべ ~日本スポーツにおける若年期海外進出の考察~」の別紙4、2012年11月10日、(株)北海道日本ハムファイターズチーム統括本部制作、※北海道日本ハムファイターズホームページに資料を掲載

日本野球はコーチや監督が教えるという文化があり、メジャーはコーチや監督が教えるというよりは評価をするという文化があるようです。

 

日本で成功する選手、アメリカに帰って成功する選手

次に日野氏に、日本で成功する外国人選手について聞きました。

「日本で成功をしたいという考え方がある選手は、活躍することが多い」と言います。

そのために、選手の攻め方などのアドバイスをしっかり聞いて、たとえばバッターならば日本人投手の変化球の攻め方に対処する方法を自分で習得します。

アメリカに帰ってから成功する選手は、日本での経験で自分で習得したものをいかしているということになるのでしょう。やはり野球がうまくなるには、外国人も日本人も野球の取り組み方、姿勢ということになりそうです。

 

昔は「外国人助っ人」という言い方をしていました。そのため好き勝手にしていた外国人選手も多かったようです。しかし今は、日本で成功したいという選手が多いようです。

 

(記事:Professional-view Baseball 編集部)

関連記事

バッターボックス

プロ野球12球団のスタメンを見てみる

プロ野球のペナントレースも、各球団20試合程度を消化している。石毛宏典氏は「なんでスタメンを固定しな

記事を読む

石毛宏典

選手の成長とケガのケアに重点を置いた、工藤監督の福岡ソフトバンク優勝に石毛宏典氏語る

 工藤公康監督が就任して1年目の福岡ソフトバンクがパリーグ優勝を果たした。コーチ未経験での就任1年目

記事を読む

石毛宏典

吉田正尚選手、高山俊選手、ドラフト1位候補を石毛宏典、日野茂が斬る

前回に引き続き、今年のドラフト会議で1位指名に名前の挙がる選手を、石毛宏典氏、日野茂氏に斬ってもらい

記事を読む

ishige2

OBへの尊敬

昨日、侍ジャパンと強化試合で対戦した台湾のナショナルチーム、その4番を打った陳金鋒選手のセレモニーが

記事を読む

記者会見

野球選手のヒーローインタビュー

 日野茂氏が湘南シーレックス(現横浜DeNAのファームチーム)の2軍監督をしていた時、野球の技術だけ

記事を読む

日本

【終戦記念日特集】8月15日、日本の野球の終戦記念日

 8月15日は終戦記念日である。そして日本の野球にとっても、8月15日は終戦記念日なのだ。  20

記事を読む

notes

プロ野球の今昔

 元横浜大洋ホエールズの清水宏悦氏、元西武ライオンズの守備の名手・上田浩明氏、そして元中日ドラゴンズ

記事を読む

バッターボックス

鳥谷選手が抜ける意味

 プロ野球のストーブリーグで、大物選手の移籍や残留などのニュースがある。特に阪神の鳥谷敬選手は、長年

記事を読む

batter

日本人打者よ、空振りやエラーをしてさらに上を目指せ!

 プロ野球はオールスター出場選手がすべて決定した。投手陣では大谷翔平投手をはじめ、菅野智之投手、則本

記事を読む

新芽

元スカウトがこれからプロに進む選手に伝えたいことは、「ビビって生きろ!」

 プロ野球ではドラフト会議で指名された選手が、続々と仮契約を交わしている。いよいよプロの道を歩む。そ

記事を読む



  • 解説者:日野茂氏(元横浜ベイスターズヘッドコーチ)


    解説者:石毛宏典氏(元西武ライオンズチームリーダー、オリックスブルーウェーブ監督、四国アイランドリーグ創立者)

    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」
    石毛宏典オフィシャルブログ「石毛漢動」


    取材協力:元プロ野球選手が教える野球塾
    「ZEROベースボールアカデミー」
Koushien
石毛宏典氏と日野茂氏が根尾選手と小園選手を評価

夏の甲子園が終わり、U18アジア大会を戦う選手たち。その中で、西武ライ

ishige2
盗塁:バッテリーとランナーの3.3秒の攻防

盗塁は、日本の野球に置いて、チャンスを広げ、得点を挙げるために重視され

石毛宏典
大谷翔平選手はメジャーで二刀流で活躍できるか、石毛宏典氏に聞く

いよいよ大谷翔平選手が、メジャーに移籍した。アナハイムエンゼルスで今季

draft_box
この12人はなぜドラフト1位指名されたのか

以前の記事「ドラフト1位候補の12人を石毛宏典氏、日野茂氏とチェック」

石毛宏典
選手は最終的には態度で評価される

プロ野球に限らず、高校野球、大学野球などの選手は、素晴らしいバッティン

→もっと見る

PAGE TOP ↑